ダイエット中の貧血は鉄分不足?栄養の偏りはリバウンドの元!
過度な食事制限は貧血を引き起こし、痩せにくい身体になります。ダイエットを成功させたいなら、まず大切なのは貧血にならない事です。貧血になると、身体が危機感を感じて、貯め込むセンサーが働きますから痩せません。では、どうすれば上手に痩せる事ができるのでしょうか?ここでは、貧血にならずダイエットを成功させる方法をご紹介します。
ダイエットを成功させるには貧血にならないこと!
ダイエットというと、運動より手っ取り早く食事制限だと考える人が多いのですが、急激な食事制限は、貧血を引き起こす事があります。特に若い女性で普段から貧血気味の人は、ダイエットによって倒れることもありますから、立ちくらみを始め貧血かなと感じる症状が出たら、軽く考えないで安静にして食事制限の方法を見直しましょう。
食事を減らすなどすると、鉄分が不足する、鉄欠乏性貧血になる事があります。鉄分が不足する事で、血中のヘモグロビンという酸素を運ぶタンパク質の量が少なくなり、体内の酸素が不足します。
通常、血液は十分な酸素を運びながら全身を巡っていますが、血液に十分な酸素を運ぶ能力が無いと、血流を早めて何度も体中を巡る必要がある為、心臓がフル回転で働く事になります。これが、動機息切れなどの原因になります。
無理なダイエットは心臓に負担をかけ、代謝不良も引き起こしますから、むくみが発生する事があります。
貧血時は体が飢餓状態だから、痩せられない
貧血になると代謝が悪くなるので、むくむだけでなく、脂肪分解なども行われません。そんな時に食事制限を続けても、効果は全くでないだけでなく、止めた後のリバウンドも強く出ます。
飢餓状態の身体は、体内に栄養が入ってこない為、貯め込むように働きます。そんな状態では、痩せる事はできません。調子が悪い時は、きっぱり休むことも大切です。休養を取る方が、痩せる方向に傾きます。
貧血解消には、鉄分摂取とタンパク質摂取がカギ!
貧血を解消するには、積極的な鉄分摂取が望ましいのですが、併せてタンパク質の摂取も行うのが近道です。
鉄分はタンパク質と一緒に摂取する事で吸収率がアップします。鉄欠乏性貧血というと鉄分不足だけを考えてしましがちですが、たんぱく質不足も関係しているのです。鉄分の吸収率を良くするためには、良質なたんぱく質が必要になります。では、良質なたんぱく質とはどんなものでしょうか?
タンパク質を摂取する時は、高アミノ酸スコアを目安にしよう!
良質なたんぱく質の基準は、(※)アミノ酸スコアで測る事ができます。アミノ酸スコアの高い食品を意識して摂取することを心がけましょう。アミノ酸スコアが100点の食品には、肉類、卵黄、大豆、魚類があります。
必須アミノ酸の含有比率を評価する値。基準値と比較して、窒素1gあたりに占める必須アミノ酸の値が、どれだけ含まれているかを評価したもの。
必須アミノ酸とは人や動物が身体の中で十分な量を合成できないアミノ酸で、食事などから栄養分として取り込まなければならない栄養素の事を言います。
アミノ酸スコアと含有量をチェックして食べよう
アミノ酸スコアは、窒素1mg中の含有量が基準を満たしているだけであり、実際の食品の含有量を表示しているわけでは有りません。例えば、アミノ酸スコアが100点の卵黄を100倍の水で薄めた製品があったとします。この製品のアミノ酸スコアは100点です。
良質なたんぱく質を摂取しようと考えるなら、高アミノ酸スコアで、含有量が高いものを選ぶと良いでしょう。
牛乳や大豆そのものを食す場合、含有量は100%なので問題ありませんが、加工された食品の場合は、含有量は分からないものが多いと思います。そんな時には、一つの目安として、価格があります。高ければ良いというものではありませんが、高いものには、混ぜ物の少ない良質な素材を使用している事が多いからです。
価格で比較しやすいのがサプリメントです。価格の差には、含有量の差があります。含有量がチェックできるものは、その点をポイントにして購入すると良いと思います。
女性の身体は鉄を補給しなければ、減るばかり!
成人の鉄の摂取量は1日当たり10mgと言われていますが、女性の鉄の摂取量は年齢によって差はありますが、特に成長期の12歳頃から成人女性では12mg必要です。
月経のある女性は、毎月30mgの鉄分を失っており、積極的に摂取しないと、慢性的な貧血になる事があるのです。
鉄分摂取量は、摂取カロリーと比例していて、バランスの良い1000Kcalの食事をした場合は約6mg、2000Kcalなら12mgの鉄を摂取しています。という事は、摂取カロリーを減らした食事は、おのずと鉄分の摂取も減っているという事になります。鉄分が不足した体では、痩せる事はできないのです。
カロリーを減らす場合は、鉄分補給を心掛けること
食事のカロリーを減らすと、鉄分の摂取量も減るのですから、鉄分の多い食材を意識する事が大切です。しかし、鉄分を意識した食材を、毎回の食事で選ぶ事は難しい事です。これだけで、ダイエットを挫折しそうになりますよね。そんな時は、鉄分補給サプリメントや、鉄分補給食品などを上手く活用しましょう。
サプリメントは会社によって価格が大きく異なりますが、比較的高価なものほど、鉄分含有率や吸収率の良い商品があります。
ダイエットするなら、ヘム鉄と非ヘム鉄の違いを知っておこう!
鉄分には、「ヘム鉄」と「非ヘム鉄」があります。ダイエットするなら、この違いを理解しておきましょう。
ヘム鉄は胃壁や腸管を荒らしにくく、吸収阻害も受けにくい栄養素で、非ヘム鉄は胃壁や腸管を荒らすことがあり、吸収阻害を受けやすい栄養素の為、ヘム鉄は、非ヘム鉄と比べると吸収率が高くなります。
効果的に鉄分摂取を望むのなら、ヘム鉄を多く取るのが有効です。だからと言って、非ヘム鉄の食品が劣っている訳ではなく、鉄分以外の栄養成分もありますから、ヘム鉄、非ヘム鉄共にバランスを考えて食べるのが好ましいと言えます。
ヘム鉄、非ヘム鉄のどちらもビタミンCやタンパク質を一緒に摂取すると、より鉄分の吸収率がアップしますので、一緒に食べる様に心がけましょう。
豚レバー、鶏レバー、わかさぎ、牡蠣
牛乳、卵、高野豆腐、ほうれん草、しじみ、海藻類
鉄を使った調理器具で、鉄分摂取量がアップする!
鉄のフライパンや、鉄鍋などの鉄でできた調理器具を使う事で、鉄分の摂取量が増える事を知っていますか?
まさかと思う人もいると思いますが、これはよく言われる話です。特に酸性の食品は鉄分が溶け出しやすいので、例えばトマトなどを使った料理にすれば鉄分が多く溶け出すので、鉄分摂取量を増やすことができます。
また、調理時間や方法によっても鉄分が溶け出す量が違ってきます。炒め物より煮込み料理の方がより鉄分摂取には良いと考えられます。
ダイエットと貧血は、ワンセットで考えよう!
ダイエットに貧血が大敵だという事がお分かりいただけたと思います。貧血は、女性に多い症状だからこそ、安易に考えがちです。血液が不足してカラカラになっている体にダイエットを行う事は、自分の命を縮める事になります。ダイエットを始める際には貧血になる可能性が高い事を念頭に置いて行いましょう。食事制限する時は、鉄分を補給を忘れない様に、上手なダイエットを目指しましょう。