ダイエットでニキビが増えた…無理な食事制限は栄養バランスが崩れる
過度な食事制限によるダイエットはニキビができやすくなってしまいます。間違った食事制限により体内の栄養バランスが崩れ、健康的な肌を作り出すことができなくなり、肌荒れを引き起こすためです。
また、強いストレスもニキビの原因となります。ストレスを感じると皮脂の分泌が増え、毛穴が詰まりやすくなってしまうためです。
食べる量を減らせば簡単に痩せることができます。しかし身体の内側も外側も不健康な状態で、はたしてダイエットに成功したと言えるのでしょうか。
ニキビを発生させず、健康的にダイエットするための方法を解説します。
「大人ニキビ」の原因は食生活の乱れと過度なストレス
ニキビは毛穴に皮脂がつまり、炎症するとできてしまいます。思春期になるとホルモンバランスが変化し、皮脂の分泌が増加するため、ニキビができやすくなってしまいます。
これを「思春期ニキビ」と呼びますが、大人でも、食生活の乱れやストレス、肌の乾燥によってニキビができてしまうことがあります。これを「大人ニキビ」と呼びます。
大人ニキビは身体に何らかの不調があるときにできるもので、できる場所によってその原因は異なります。
以下はその一例です。
- 頬:甘いものや脂肪のとりすぎ・肝臓機能の低下・便秘
- 口のまわり:食べ過ぎによる胃腸の不調・冷え性
- あご・首:カルシウム、ビタミンB2・B6の不足
- 眉間:皮脂の過剰分泌・ストレス
- おでこ:ホルモンバランスの乱れ
肌の状態は食べたものに左右されます。ビタミンA・B群・Cやミネラルは肌をつくるうえで重要な栄養素なので、不足すると肌が荒れ、ニキビができやすくなってしまいます。
甘いものや油っこいものを食べると皮脂の分泌量が多くなります。過剰分泌された皮脂が毛穴を塞ぎ、ニキビを発生させやすくなってしまいます。
また、強いストレスもニキビの原因となります。ストレスを感じると抗ストレスホルモンが分泌されます。このホルモンのなかに、皮脂の分泌を増加させたり、肌の角質を硬くするホルモンがあるため、ニキビができやすくなってしまうのです。
そのため、ニキビを防ぐためには、栄養バランスのとれた食事や、ストレスをなくすことが非常に重要です。
同時に、正しいスキンケアや、質の良い十分な睡眠もニキビケアには欠かせないでしょう。
間違ったダイエット法はニキビの原因に……
ダイエットをするとニキビができやすいと言われていますが、それは間違った方法でダイエットを行っているからです。
ダイエットでニキビができる主な原因について説明していきます。
過度な食事制限で栄養バランスが崩れるとニキビができやすい
過度な食事制限は最もニキビを発生させやすいダイエット方法です。
食事制限により体内のビタミンやたんぱく質が不足し、健康的な肌を作り出すことができず、肌荒れに繋がってしまうからです。
特にたんぱく質は健康的な肌をつくるのに必要不可欠な栄養素です。炭水化物や肉の摂取を制限してしまうと十分な量のたんぱく質をとることができず、体内のたんぱく質が不足し、肌荒れを引き起こしてしまいます。
過度な食事制限をするのではなく、栄養バランスのとれた食事を腹7分目だけ食べるなど、健康的な方法でダイエットを行うといいでしょう。
無理なダイエットによるストレスはニキビの原因
既に説明したように、ストレスはニキビ発生の原因の一つです。過度なストレスを感じるとホルモンバランスが崩れ、ニキビができやすくなってしまいます。
ダイエット中、「食べたいけど太るから食べられない」という思いをしたことがある人は多いのではないでしょうか。これもストレスの一種です。
こういった思いが溜まるとダイエットをすること自体にストレスを感じるようになってしまいます。過度な食事制限によるダイエットをしている人は、特に強くストレスを感じているといえるでしょう。
運動をする場合も、必要以上に高い目標を設定してしまうと達成できなかったときに強いストレスを感じやすいです。
ウォーキングをするにしても、はじめは駅まで5分歩く。一週間続いたら帰りも駅から歩いて帰ってくる。一ヶ月続いたら一つ先の駅まで歩いてみる。といったように、徐々に負荷を増やしてストレスを感じにくくするといいでしょう。
リバウンドでニキビができてしまうことも……
リバウンドでニキビができるケースもあります。つらい食事制限をしていると、どうしても揚げ物や炭水化物、糖類を食べたくなり、知らない間に食べ過ぎてリバウンドしてしまうことがあります。
揚げ物・炭水化物・糖類は皮脂の分泌を増加させる食べ物です。皮脂による毛穴詰まりを引き起こし、ニキビができやすくなってしまいます。
食べ物の過剰摂取によるリバウンドは過度な食事制限をしていると起こりやすいので、栄養バランスのとれた食事と適度な運動によるダイエットを心がけるといいでしょう。
好転反応でニキビができることもある!?
ダイエット中にできるニキビには、好転反応でできるニキビがあるとも言われています。しかしこの説には懐疑的な見方もあります。
好転反応とは、体が健康になるにあたり、体内に溜まっていた毒素や老廃物が排出される症状のことで、これによりニキビができやすいと言われています。
しかし、きちんとバランスのとれた食事をしてダイエットしていれば、好転反応は出ないという意見もあります。
どちらの意見が正しいか立証するのは難しいですが、ダイエット中にニキビができてしまった場合は食事内容に問題はないか、ストレスを感じていないかセルフチェックをして、体調不良によるニキビかどうか判断するといいでしょう。
ニキビをつくらずダイエットするにはバランスの良い食事が重要
ダイエットによるニキビを防ぐには食事が一番重要です。結果がすぐ出るので過度な食事制限をしてしまいがちですが、栄養バランスの崩れた食事を続けているとニキビができるだけでなく、健康にも良くありません。
ダイエットをするなら、食べる種類を減らすのではなく、全体的な食事の量を減らすようにしましょう。
摂取する量が減るので、栄養バランスには普段よりもさらに気をつける必要があります。ビタミン類とたんぱく質は健康な肌をつくるのに欠かせない栄養素なので、必ず食事でとるようにしてください。
また、炭水化物や糖質の摂取は控えめにしてください。糖を摂取すると血糖値が上がり、皮脂が過剰に分泌されてしまうことがあります。
糖質はエネルギーを作り出す原料となり、脳を動かす重要な栄養素なので、まったくとらないのは問題ですが、とりすぎるとニキビの原因ともなるので気をつけるようにしましょう。
「無理をしない」ダイエットでニキビとはさようなら!
ニキビを発生させずにダイエットを成功させるキーワードは「無理をしない」です。
無理な食事制限、無理な運動はストレスの原因となり、肌荒れを引き起こしてしまいます。過度な食事制限による栄養バランスの崩れは、肌荒れだけでなく、健康にも悪影響を与えてしまいます。
ダイエットを始めるときはモチベーションが高くても、それをずっと続けるのには忍耐が必要です。キツいと思ったときには一度ダイエットを休み、心と身体をしっかりケアするのも重要です。
無理なくダイエットを行って、身体の内外からキレイになっていきましょう。