過度なダイエットは絶対ダメ!足がだるいなどの症状は無いですか?
ダイエットの中には、やり過ぎなどで様々な弊害を生じさせる場合もあります。
過度な食事制限ダイエットでは、栄養失調になる可能性があり、その対策が必要となってきます。また、「やせ薬」のダイエットでは、薬の副作用の問題があり、その副作用が表われた場合には、すぐに服用をやめなければなりません。
ダイエットには痩せるという目的に反して、”リバウンド”という肥満状態に戻ってしまう場合もあります。そこで、様々なダイエット法においてのリバウンドの可能性をまとめてみました。
ここでは、以上のようなダイエットによす弊害について説明し、最後にこれらの弊害を生じさせない、効果的なダイエットについて紹介したいと思います。
ダイエットには足がだるいなどの様々な弊害を生じる可能性がアル!
見た目の美しさや世間並みの体型を目指して、一生懸命にダイエットにいそしむ方は多いことでしょう。幸いにもダイエットに成功すれば良いのですが、中には”なんだかダイエットを始めたら、足がだるい感じがする”とか、”ダイエットしてたら、身体の調子がおかしい”といった人もいるようです。
ダイエットには、そのやり方などによっては、様々な弊害を生じる可能性があるということを、充分理解しておくことが大切です。
ダイエットで生じる可能性のある弊害とは、次のようなものです。
- 栄養失調
- 薬の副作用
- リバウンド
- ストレス
- 怪我
”栄養失調”は、食事制限ダイエットをやり過ぎた時に起りうる弊害です。体重を落とすことばかりに頭が働いて、生きていくために必要な栄養素の摂取が疎かになってしまうのが原因です。
”薬の副作用”は、「やせ薬」を使って行なうダイエットに潜む危険性です。薬だから身体に良いだろうと安易に考えていては、恐ろしい薬禍に陥りかねません。
”リバウンド”は、ダイエットに付きまとう永遠の問題かもしれません。一旦は減量に成功したとしても、多くのダイエット法には再び元の体重に戻り、更に肥満が進行してしまうかもしれない可能性があるのです。
”ストレス”もまたダイエットを実践するにあたって問題となりやすい弊害です。基本的にダイエットには我慢がつき物であるため、特に食事の量を減らすなどの場合の食べたいものが食べられない辛さは、心身共に大きなストレスとなってしまうのです。
”怪我”というのも、案外ダイエットの隠れた弊害となっています。自分の体力を過信して、激しすぎる運動やエクササイズでダイエットをすると、膝や腰に大きなダメージを与えて、再生できないほどの怪我をしてしまうことも考えられます。
栄養失調が恐ろしい過度な食事制限ダイエット
ダイエットをしていたらなんだか身体がだるいとか、足がだるいなどと体調がおかしくなってきたことを経験したことがある方もいるでしょう。一般に足など下半身がだるいという状態になるのは、体内の水分や血液が循環しにくくなって、むくみを生じさせていることが多いようです。
しかし、ダイエットの中でも食事制限によるものになると、食事に偏りが出てしまうことも多く、必要な栄養が摂れなくなって栄養失調になってしまう可能性があるのです。中には、江戸時代という古い時代に流行した足のむくみ・しびれを引き起こす脚気を発症する人もいるのです。
過度な食事制限ダイエットは、栄養失調となる可能性が高く、様々な病気を誘発させてしまいます。
脚気は、ビタミンB1(チアミン)が欠乏して、心不全による足のむくみと、神経障害による足のしびれを生じさせまる、ビタミン欠乏症の1種です。最悪の場合には死にも至る恐ろしい病気です。
タンパク質が不足すると、疲れやすくなったり、やる気や根気が減退します。これが、過度な食事制限ダイエットで多く見られる、”身体がだるい”とか”足がだるい”などの症状になっているようです。
女性が食事制限ダイエットをやる中で、体調不良として良く見られるのが便秘かもしれません。この便秘の原因は、食物繊維の不足して、腸の働きが低下してしるためなのです。
20~30代の女性に見られる現象として、食事制限ダイエットをしていると、元々不足しがちなカルシウムが更に不足してしまうということがあります。カルシウム不足は、イライラや集中力低下を引き起こし、キレやすい状態に陥らせてしまう栄養失調です。
更にカルシウム不足が重くなると、骨は弱くなって骨折や骨粗鬆症などへと進行する危険性もあります。こうなってくると、足がだるいなどといったレベルではなく、本当に足腰にダメージが生じてきてしまうのです。
女性特有の栄養失調として、鉄分の不足というものがあります。食事制限ダイエットで鉄分が不足すると、貧血・めまい・立ちくらみ・息切れなどの体調不良を引き起こしてしまいます。
食事制限ダイエットで失敗しないための対策
過度な食事制限ダイエットで栄養失調とならないためにも、各栄養素が含まれている食べ物を知っておき、バランス良い食事でダイエットに失敗しないように対策をとりましょう。
脚気の原因であるビタミンB1不足に対しては、胚芽精米・玄米・豚肉・ウナギ・大豆・えんどう豆などビタミンB1の多い食材を摂り入れるようにしましょう。そして、カップ麺・スナック菓子・アルコール類の過多な摂取は控えめにして、偏食を極力避けるようにしてください。
足がだるいなどの体調不良を引き起こすタンパク質不足に対しては、食事制限ダイエットだからと言って動物性脂肪を避けるために肉類を食べないという行き過ぎたことはやめることです。ロースではなくヒレ肉を網焼きで脂を落とし、肉汁の代わりに大根おろしで食べるなど、良質なタンパク質を摂るようにすると良いのです。
骨粗鬆症が心配されるカルシウム不足に対しては、カルシウムの多い食材を摂り入れることがお薦めです。その食材は、魚介類ではイワシ丸干し・干しエビ・しらす干し・シジミ・シシャモなど、植物性では大豆製品・小松菜・乾燥ひじき・干しワカメ・切り干し大根・チンゲン菜・いりごまなど、他に乳製品などです。
カルシウム摂取は、次のようにすると良いでしょう。
- 1日3食摂取
- 摂取量は1日700~800mg
- 魚は骨まで食べる。
- ビタミンD・Kと一緒に摂取
- 飲み物は牛乳・豆乳
- スキムミルクの活用
- ふりかけの活用
女性特有の鉄分不足に対しては、ひじき・レバー・シジミなどの貝類やまぐろなどの赤身などの補給が対策となります。そして、食物繊維不足に対しては、コンニャク・ひじき・さつまいもなどが有効なのです。
いずれにしても、食事制限ダイエットによる栄養失調という体調不良に関しては、むやみに食事量を減らすのではなく、栄養バランスのほど良い食事を摂ることが大事なのです。
「やせ薬」によるダイエットで要注意なのが”副作用”
ほとんどのダイエットは、大体は簡単にできるものでは無く、少なからず辛く大変な行為です。しかし、中にはほとんど努力せずに、”薬”を飲むだけで痩せようとする、「やせ薬」ダイエットというものもあります。
「やせ薬」というのは、肥満症を治療するための薬剤のことで、次のような種類に分類されます。
- エネルギー消費の促進で減量するもの
- 食欲抑制剤
- 消化・吸収阻害剤
- 脂肪代謝阻害剤
- ホルモン分泌異常改善薬
エネルギー消費を促進する薬としては甲状腺ホルモン・トリヨードチロニン・成長ホルモン、食欲抑制薬にはアンフェタミン・マジンドールなど、消化吸収阻害剤や脂肪代謝阻害剤にも多数の薬剤があります。
一口に「やせ薬」とは言っても、アンフェタミンは覚醒剤であったりして、日本では「やせ薬」として使用することはできません。日本で使用できる「やせ薬」は、食欲抑制薬のマジンドールで唯一厚生労働省の認可が下りています。
この薬の効果としては1ヶ月に約1kgの減量ができるとされていますが、十分な減量効果をあげることができたという症例はあまり無いのが現状のようです。その理由は、薬の副作用を確認しながら徐々に内服量を増やしていき、効果の出てくる頃の3ヶ月以上の連続服用はしないよう厚労省の指導があるためなのです。
一般的に「やせ薬」として日本で使用されているマジンドールでも充分な注意を必要とする薬の副作用は、”薬”と称した健康食品が氾濫する現状では、最も注意すべきところなのです。
かつて、中国製の「やせ薬」(実際には健康食品)で、多くの薬禍に遭った被害者が出たことがあります。この頃は、中国製→漢方→安全という図式が思い浮かび、市販されていて手に入りやすく、ダイエット効果があったという僅かな情報もあったから発生した悲劇です。
「やせ薬」の副作用が見られたら直ちに服用は止めよう!
日本において真に「やせ薬」として厚労省から認可されているマジンドールにも、薬の負の面としての副作用があります。口の渇き・便秘・吐き気・不眠・頭痛・脱力感・めまい・イライラ感・神経過敏・興奮・血圧変動などがそれですが、医師の診断・処方を受けての服用であるため、ある程度の安心感はあるでしょう。
これに対して、個人輸入などで手に入れた海外の「やせ薬」については、医師が関わることが無いため副作用による身体への悪影響を防ぐ手だてがありません。死亡例がある中国製ダイエット製品に含まれていたジブトラミンも食欲抑制効果がある反面、強い副作用があるためとても危険です。
ジブトラミンの副作用は、肝機能障害・高血圧・動悸・頻脈・心筋梗塞・脳卒中などです。この「やせ薬」は国の認可を受けていない為、医薬品副作用被害救済制度の適用対象外であり、この副作用で体調を崩しても、国からは一切救済はしてもらえません。
腸管からの脂肪の吸収を阻害する作用をする「やせ薬」ゼニカルもまた、厚労省未承認の薬です。この薬の副作用には、便が漏らしてしまうというオモシロめに伝えられるものの他、32例もの肝障害も報告されていて、厚労省でも安易に使用をしないよう注意喚起をしています。
このように日本で認可されていない「やせ薬」の副作用には恐ろしいところがあるのですが、個人輸入で手に入れる「やせ薬」には、薬でなく健康食品であっても危険な成分が含まれているものがあるため、薬同様に充分な注意が必要なのです。
以前、アメリカで承認されていたフェンフルラミンという「やせ薬」は、アメリカの承認薬なので安心だったのか多くの日本人も服用していたようです。ところが、心臓などに重い副作用が多く出て来たことからアメリカでも禁止薬物となった曰く付きの「やせ薬」です。
日本で認可されておらず、医師の診断・処方を経ていない「やせ薬」や、「やせ薬」に準じた健康食品を服用する際には、どんな成分が含まれているのかわからない為、注意が必要です。「やせ薬」を服用して、頭痛・吐き気・だるさ・発疹などの症状が表われたら、副作用を疑わなければなりません。
ダイエットにはリバウンドという目的に反する結果も潜んでいる!
ダイエットに付き物の心配事として、”リバウンド”というダイエットの目的に反する結果あります。
あまりにダイエットの結果を急ぎ過ぎて減量を行なうと、身体自体が減量していることに対抗して普段よりも多くの栄養を蓄積する方に働いてしまいます。その結果、体重はダイエット前の数値に逆戻りするばかりか、最悪、ダイエット前を遥かに超えた体重にまでなってしまう”リバウンド”という現象を引き起こすのです。
基本的にダイエットというのは、余分な体脂肪を落として減量するというものなのですが、それは案外簡単なことではなく、体脂肪と一緒に筋肉も一緒に減っていってしまいます。そして、リバウンドするときに増えるのは体脂肪ばかりで筋肉は戻りづらいため、体脂肪率がダイエット前よりも上がるということになります。
これは大変と、再び更に急激で過度なダイエットを行ないたいのが人情ですが、これをやってしまうと結果は同じで再びリバウンドをしてしまう可能性は高いでしょう。こうしてリバウンドを繰り返していると、やがて身体は体脂肪過多の太りやすい体質へと変化していくのです。
多くのダイエットにリバウンドの可能性がアル!
単一の低カロリー食品を摂取し続ける食事制限ダイエットばかりでなく、様々存在するダイエット法には、リバウンドを生じさせる可能性が多少なりともあるものです。以下に、ダイエットの種類毎に、リバウンドなどダイエットの目的以外の弊害の事例をまとめてみました。
ダイエット法事例 | 目的外の弊害 |
---|---|
・絶食 | ・リバウンド ・栄養失調 ・脂肪肝 ・空腹感 ・飢餓 |
・間食低減 ・エネルギー制限食 |
・リバウンド ・栄養失調 ・脂肪肝 |
・低糖質ダイエット | ・高脂血症 ・脂肪肝 |
・ナッツダイエット ・魚(DHA)ダイエット |
・栄養失調 ・高脂血症 |
・水ダイエット | ・空腹 ・電解質異常症 ・低ナトリウム血症 |
・単一食品ダイエット ・スムージー |
・リバウンド ・栄養失調 ・脂肪肝 ・空腹感 ・飢餓 ・糖尿病 |
・筋力トレーニング ・水泳 ・ウォーキング ・ランニング |
・過食 ・関節痛 |
・ダイエット茶 | ・リバウンド |
・脂肪燃焼系ダイエット | ・リバウンド |
以上のように、多くのダイエット法にリバウンドというダイエットの目的以外の弊害が生じる可能性があり、リバウンド以外の弊害も多く見られるのです。
弊害を生じさせない効果的なダイエットを実践しよう!
ダイエットの多くは、様々な目的外の弊害を生じさせうるということは理解できたことでしょう。それでは、ダイエットはどんなものでも問題があるのでダメなことなのかというと、それはそうでもありません。
ダイエットには、その取り組み方によってちゃんと目的にあった効果を生み出すものもあるのです。その効果的なダイエットの方法には、次のように3つのものがあります。
- 食事時間を熟慮したダイエット
- リズムを熟知したダイエット
- かくれ肥満タイプのダイエット
ダイエットで最も直接的な食事制限では、カロリー摂取量や血糖値の上昇度合いを表わすGI値(グリセミック指数)ばかりに意識が向きがちです。そのため、多くの人がカロリー制限が過度になりすぎて、多くの弊害を生じさせてしまうのです。
人の身体というものには、朝の目覚めから働き始めて日中に良く活動し、夜の就寝時間になると自然に休養に入るという大きな波を持っています。これは同じ食事を摂るにしても、カロリーの吸収具合に大きく関係してくるということなのです。
朝から日中にかけて人の体内ではグルカゴンというホルモンが分泌され、食べたものを筋肉に必要なエネルギーへと変換していきます。そのため、朝と昼の食事については、ある程度ガッツリとしたものを摂取してもしっかりと消費ができるということです。
そして、夜になってくると今度はインシュリンが分泌され、脂肪細胞にブドウ糖を取り込むということが行われます。このため、夜の食事はあまり多く取り過ぎると、脂肪となって蓄積されやすいのです。
つまり、一日に同じカロリー摂取量であったとしても、食事する時間帯での身体への蓄積状況が変わるので、食事時間を熟慮したダイエットが重要となってくるのです。
ダイエットを実践する上で大事なことは1日の食事のタイミングの他に、ダイエット効果が上下するリズムを熟知するところにあります。いくら減量ができるダイエットであっても、必ず効果の上がらない停滞期がやって来るものです。
この停滞期の間にダイエットに挫折してしまうことも多いようですが、「やせ薬」ダイエットの弊害の副作用など体調に変調が生じない限り、根気強くダイエットは続けなければなりません。もし、本当に体質にそのダイエットがあっていれば、やがてまたダイエット効果は表われてきます。
ダイエットというと誰しも食事制限に走ってしまうものですが、それだけで減量できない内臓脂肪型の肥満、つまり”かくれ肥満”タイプの人には、ほとんど食事制限での減量は失敗となります。
ウエストサイズをヒップサイズで割った時にその数値が0.9以上となるかくれ肥満の人は多少大変ではあっても運動系のダイエットをすることがお薦めです。リバウンドに気を付けながら、食事制限ダイエットに合わせてウォーキングや水泳などの運動もとりいれると効果的なダイエットとなります。
ダイエットを実践する上で最も大事なことは、過度で急激なやり方は避けて、ダイエット効果の上がりやすい方法で行なうと良いということです。