お腹はいっぱいなのに食べてしまう。そんな時に考えるべき6つのこと
お腹いっぱいなはずなのに何故かまだ食べたりないと感じたことがあると思いますがいかがですか?
そしてだいたいがの場合、ダメだと思いつつ間食をしてしまい、ダイエット中なのに、とかまた太ってしまうと自己嫌悪に陥ります。こんな経験は、思い出すだけで暗い気分になってしまいますよね。
そんな経験一度や二度じゃないという人も大きでしょう。では、何故そんなことが起こってしまうのか考えた事はありますか?
何故そんな状況になるのか原因を突き止めて、二度とこのような苦い経験をしなくても良いようになりましょう!
お腹いっぱいなのに食べてしまう原因
お腹いっぱいなのに食べてしまうのには実はいくつか原因があります。
ここで、原因と言われているものをあげてみましょう。
1、カロリー不足
2、栄養不足
3、水分不足
4、低血糖
5、ホルモンの影響
6、食事の摂り方
思ったよりたくさんありませんでしたか?
これから、それぞれの項目について詳しく解説していきます。あなたはどの原因なのか考えてみてください。
病気でないことを確認しましょう
ただ、その前に一つ確認しておくべきことがあります。
お腹いっぱいなのに食べてしまう症状がでる、深刻な病気があります。
一つは糖尿病です。もし喉がやたらと乾く、といった自覚がある場合は注意が必要です。また、甲状腺に異常がある場合もお腹がいっぱいなのに食べたりないという症状がみられます。
まずは治療が必要な病気でないかを確認しておきましょう。
1、カロリー不足
一つ目はカロリー不足です。単純に、食べる量がたりないということです。
成人女性なら平均2000カロリー、成人男性なら平均2500カロリーくらいです。
年齢や体重、1日の活動量にもよりますので、自分の理想のカロリーを一度計算してみるのもおすすめです。
人間は、ただ寝ているだけでも、息をし心臓をを動かし、血液を全身に行き渡らせるためにはエネルギーが必要です。そのエネルギーをどこから調達しているかというと、食べ物の持つカロリーを人間が使える形に変えることで調達します。
その絶対に必要なカロリー量が足りなければ、お腹いっぱいだったとしても食べたりないということになります。
お腹がいっぱいなら、カロリーが足りないという事はあまり考えられませんが、念の為に食べたもののカロリーが1日に必要なカロリーに達しているか確認しましょう。
2、栄養不足
食事に気をつけていない人は、特に注意してください。カロリーと同様、人間には1日最低取らなければならない栄養素があります。
一人暮らしで自分の好きなものばかり食べていたり、忙しくてファストフードくらいしか食べられなというような人は、必要な栄養素が十分に摂れていないと思われます。
栄養素とは
ここで、栄養素とはなんだったかおさらいをしましょう。
栄養素とは、人が生きる上で必要なエネルギーの元になり、また体の様々な部分の部品の材料になるものです。
人間の体は、細胞という部品でできています。この細胞には、いろんな形・役割ものがあります。車、何万種類もの部品からできているのと同じです。
車の部品と人間の細胞が違うのは、人間の細胞は毎日一定量が死に、そして毎日死んだ細胞と同じ分だけ生まれているという点です。
24時間年中無休でこの作業は行われていますので、私たちは絶えず材料をからだに供給しなければなりません。車の部品と一緒で材料が足りなければ、部品が作れないか、作れても粗悪品になってしまいます。
部品がかけた車、粗悪な部品で作られた車は、正しい部品で作られた車に比べたら、きっとすぐ壊れてしまうでしょうし、見た目も美しくないでしょう。人間のからだにも同じことが言えます。
さらに、細胞の材料の厄介なところは、ほとんどの材料において保存がきかないことです。例えば車の主な材料の鉄は、沢山買ってどこかの倉庫においておくこともできますが、細胞の材料は沢山食べて体のどこかにおいておくという事は出来ません。
余った材料は、尿や便として排泄されるか、脂肪という形に変わって皮下や場合によっては内臓の内部に溜め込まれてしまいます。
なので人間が、健康で美しいからだでいるためには、適切な量の栄養素を毎日とる必要があるのです。
ここまでお話しすればだいたいわかっていただけたと思いますが、細胞の材料=栄養素がたりない場合、からだは足りない栄養素を補うため、お腹いっぱいなのにまだ何か食べたい・・・という状況を作り出すのです。
必要な栄養素
では、人間に必要な栄養素とはなんでしょうか。まずは三大栄養素をおさえましょう。
栄養素 | 働き | 食品 |
---|---|---|
タンパク質 | からだを作る | 肉・魚・豆 |
脂質 | からだを動かす、からだを作る | 肉・魚・油 |
糖質 | からだを動かす | ご飯、パン |
からだを作る働きとは、つまり細胞の材料となるという事です。からだを動かす働きとは、材料から細胞を作る時を含めもちろん歩いたり走ったりという時にも必要なエネルギーの材料になるということです。
タンパク質が鉄なら、糖質は鉄を溶かすための火、ということになります。脂質はそのどちらにもなれるのです。
また、この他に細胞やエネルギーを作る働きを助けたり、ビタミンやミネラルなどです。たとえて言うなら、機械の潤滑油というところでしょうか。これがないと細胞を作る仕組みがきちんと動かないのでやはり必要なものです。
ビタミンにも様々な種類がありますが、主なビタミンは果物や野菜からとることができます。
ミネラルは、例えばカルシウムや鉄分のことです。それぞれ牛乳やほうれん草に含まれています。ミネラルは何を食べれば良いというものではなく、様々な食品に含まれています。なので、野菜でも肉でも、いろんな種類の野菜や肉をとることが必要です。
さらに言えば、海藻や貝類は様々なミネラルが含まれているので、これらの食品もとるように習慣づけておくと良いでしょう。
他に、食物繊維なども必要な栄養素としてあげられています。
今まで何も考えずに食事をしてきた人は、何をどれだけ食べればいいかと考え始めると面倒くさくなってしまうかもしれません。
まずは、毎回の食事にタンパク質・脂質・糖質が含まれているか意識し、野菜・果物・海藻どれかを加えるようにするところから始めましょう
3、水分不足
食事の量も、栄養素も適切なのにそれでもお腹いっぱいなのに食べたくなってしまう、食べてしまうという人は、次に考えるべきなのは水分不足です。
喉が渇いた、というのが水分が足りないサインと私たちは思っていますが、これはもうかなり足りなくなった時のサインなのです。そのサインの前に、お腹が空いた、何か食べたい、というサインが水分不足の場合もあるのです。
適切な水分量は?
あなたは水分をどのように摂っていますか?もういまや常識になりつつありますが、喉が渇いたから飲む、という姿勢はアウトです。
人間の体は70パーセントは水でできていると言われています。実際、脳は液体の中に浮いている状態ですし、血液も液体だから血管を流れることができます。細胞内も液体で満たされていて、細胞の中の器官も液体に浮いています。
水は栄養素ではないですが、からだを作るのにも、からだを動かすにも必要な材料なのです。その上、使用頻度も高いので常に体内には水分を補充しておかなければなりません。
また、他の栄養素以上に水分は貯蔵ができません。なので、まとめて摂るのではなく、コップ一杯ずつなどこまめに取る必要があります。
食事からとれる水分もありますが、一日1.5リットルの水を飲むよう推奨されていますから、コップ一杯を200mlと考えれば、1日コップ8杯の水を飲むことになります。
起きている時間を16時間と考えると、2時間に1回はコップ1杯の水が必要です。
水をとる時の注意
ここで一つ注意事項です。
これも、常識になりつつありますが、カフェインの入った飲み物は水分を摂っているようで、実は奪っています。カフェインが体外に排出されるのに水分が必要になるからです。
なのでコーヒー、紅茶、緑茶などは水分としてはノーカウントです。
また、お酒も、体外へ排出するのに水分を使います。お酒を一杯飲んだら同量の水分をとるようにしましょう。
一気に大量に飲んだり、飲む回数が多すぎると、胃液が薄まり消化不良を起こす場合があります。上記はあくまで目安なので、自分のからだと相談しながら適切な量を見極めるようにしてください。
水を飲むとむくむと感じている人
むくむから水をなるべく摂らないようにしている、と話す人をたまに見かけますが、むくむのは水のせいではなく、おそらく塩分の取りすぎです。
外食やお菓子を食べ慣れている現代の私たちは、自炊するときも味付けを濃くしがちです。味付けが濃い=塩分が高いと思ってください。
なぜ外食やお菓子の塩分が高いかというと、味わって食べなくても、塩を多めにしておけばてもおいしく感じるのです。
本来の塩の役割は、素材の持っている甘さや風味などを引き立てる、というものです。ただ、これが可能なのは素材がよいことが前提です。
安い食材は、引き立たせられるだけの甘さも風味もありません。ですからそれをごまかすために調味料、とりわけ塩を使うのです。
一日の適切な塩分量は、男性1日8グラム、女性1日7グラムです。
最近はメニューにその料理に含まれる塩分量が記載するファミレスがほとんどです。よく見てみると、たった1品で1日の摂取量を超えてしまうものもあります。
塩分を上記の1日の適切な量までに抑えると、水分を摂ったからといってむくむことはありません。
ただ、腎臓に何か病気があると塩分量にかかわらずむくむことがありますので注意しましょう。
4、低血糖
次に、低血糖について説明します。
血糖とは、血液に含まれる糖分のことで、これが低い状態であることを低血糖と呼んでいます。
人は、そもそも血糖が下がった時に「お腹が空いた」というサインが出るようになっています。
糖分=糖質は、栄養素不足のセクションでも説明しましたが、からだを動かすための材料です。これがなくなってしまうと、からだが動かなくなります。
この”からだが動かない”という状態は、歩けないとか立てないとかということだけではなく、心臓が動かないとか肺が動かない、ということも含みます。
心臓や肺が動かないということは、つまり死んでしまうということですから、脳は血中の糖分が減ったことを察知すると、糖分を摂るようにお腹が空いたというサインを出してくるというわけです。
お腹がいっぱいなら糖分も取れているはずですが、最近は糖質制限ダイエットが注目を集めています。糖質が極端に足りない場合、お腹がいっぱいでも食べたくなってしまう可能性があります。
逆に、糖質を大量に摂った後は高血糖の状態になります。なので、血糖が正常値に戻っただけでも、脳は低血糖になったと判断してしまいます。
ですので、糖質ばかりをたくさん食べた後は、お腹いっぱいでも食べたくなってしまう可能性があるのです。
極端に糖質を制限したり、炭水化物が好きだからといってご飯やパスタうどんなどを大量に摂取するような食事は改めるようにしましょう。
5、ホルモンの影響
睡眠不足だと食べすぎてしまうことが多いとか、生理前に食欲が抑えられなくなったりお腹が空きやすくなると感じている人はいませんか?
食欲は、ホルモンの影響を受けることがあります。生理や睡眠不足で、ホルモンのバランスが崩れると、極端にお腹が空きやすくなったり、食べても満足できない状態になります。
ホルモンとは
ホルモンという単語は、至る所で言われていますので皆さん知っていると思いますが、実際どういうものかご存知でしょうか。
ホルモンは、そのほかの細胞と同じように主にタンパク質を材料にして人間の体内で作られますが、細胞のようにからだを作る部品にはなりません。
作られたホルモンは、特定の臓器にどのように働けばいいか指示を出す役割を持っています。
例えば背が伸びる、という現象には成長ホルモンというホルモンが、骨に細胞分裂をたくさんするように指示を出しているから起こります。
ホルモンが正しく役割を果たさないと、人間のからだは正しく保たれないのです。
食欲を左右するホルモン
ホルモンにはいろんな種類のホルモンがあり、そのの中には、食欲を促すホルモンと抑えるホルモンとあります。
このホルモンは、どっちがが少なくなるとどっちかが多くなる、というまるで天秤にかけられたような関係にあります。
睡眠不足だとなぜ食べ過ぎてしまったりするかというと、睡眠不足の状態だとたくさん作られるホルモンが、食欲を促す作用もあるホルモンだからです。
生理前はなぜでしょうか。生理前は、いつ子どもができてもいいように体にエネルギーを蓄える時期です。そのため食欲が増します。
また、いつもより血糖値も上がりやすくなるため、たとえいつもと変わらない食事であっても低血糖が起きたと脳が察知するのです。
また、もう一つ食欲を促すホルモンが出る場合があります。それは、強いストレスにさらされている時です。
ストレスと食欲の関係
ストレスにさらされていると、なぜ食欲がコントロールできなくなるかというと、ストレスを感じることで減ってしまうホルモンがあり、それが食欲を抑える働きをしているからです。
そもそもストレスとは、脳が不快を感じている時です。脳にとっての不快とは、不安や恐怖のことです。
不安や恐怖は自分の命を守るために必要な感覚です。特始時代などは不安や恐怖を感じたら、すぐさま逃げるか戦う体制にならなくては襲われて本当に死んでしまいます。
ですので、人間は不安や恐怖を感じた時に、体の全てが緊張し、臨戦態勢に入ります。
この体の全てが臨戦態勢になるのも、ホルモンの働きによるもので、食欲を抑えるホルモンは臨戦体制の時には出ないホルモンです。そのため、お腹いっぱいでも食べてしまう、という状況に陥ります。
この状況が長く続くと、過食症などの摂食障害にもつながります。
ホルモンの影響をなくすために
これらのことから、まずは睡眠不足にならないような生活をすることが大切です。もしお腹いっぱいでも食べたくなっちゃうのが生理前なら、無理に我慢せず食べてしまった方がいいかもしれません。
しかしジャンクフードやお菓子は、栄養不足や低血糖状態を招きますので悪循環になりますから避けて、例えばゆで卵やりんごなどを摂るようにしたいものです。
6、食事の摂り方
今まで全ての項目を、クリアしたにも関わらず、それでもまだお腹いっぱいなのに食べたくなる状況が改善されない場合は、食事の摂り方に目を向けてみましょう。
満腹という状態は、ただ適切な量をとったという物質的な満腹と、良い食事をしたという精神的な満腹とあります。
まとまった食事の時間を取れない、とか一人で食事をすることが多いというような人で、お腹いっぱいなのに食べてしまうような人はこの精神的な満腹が足りていない可能性もあります。
どうしたら精神的な満腹を得られるでしょうか。
ポイントは、よく噛んで食べる、誰かと一緒に食事をすること、食べる順番に気をつけること、食事の時間を30分から1時間取ること、決まった時間に食べること、食事と食事の間は6時間あけること、です。
もし金銭的・時間的に余裕があるなら、誰かを誘ってコース料理を食べに行くのがいいでしょう。
難しいようなら、一汁一菜でも構いませんから食卓を整えて、野菜、汁物、主食の順によく噛んで食べるようにしてみましょう。自炊ができないなら、牛丼屋さんやカレー屋さんでも構いません。牛丼とお味噌汁、カレーとサラダでもいいのです。
よく噛んで食べるのが苦手な人は、一口をいつもより小さめにすることをおすすめします。口の中をいっぱいにすると、口の中にスペースがありませんからよく噛む前に飲み込んでしまいます。
また、よく噛むことは消化をしやすくするという目的のため口うるさく言われるのではないのです。実はよく噛むことで、食事の楽しみが増えるからでもあるのです。
唾液も調味料の一つという人もいるくらいで、よく噛むと食材と唾液がしっかり混ざります。そうすると、唾液によって一部の食材が分解されますので、今まで知らなかった味に出合うことがあります。
そしてその味は、あなたしか味わえない味なのです。いろんな味を感じることを食事の楽しみにすれば、しっかり噛めるようになりますし食事もゆっくり取れるようになります。
こうして、食事そのものを楽しめるようになると、精神的な満腹も得られるようになります。
お腹いっぱいなのに食べてしまう現象を防ぐために
さて、ここまで、お腹いっぱいなのに食べてしまう、食べたくなってしまう現象の6つの原因について見てきました。思い当たる原因はありましたか?
中には、すぐに解決しない原因もあります。特に、食事の摂りかたについては簡単には変えられない事情もあるかもしれません。
忙しくて仕事の合間、家事の合間に何かをしながら食べなければいけなかったり、家族がいてもそれぞれの都合があり別々でご飯を食べている、みんなとご飯を食べるときは飲み会・・・そんな食生活を余儀無くされている社会人は多くいます。
でも、たまにでも、気のおけない人ともにただゆっくりご飯を楽しむ、そんな日があっても良いと思いませんか?
お腹いっぱいなのに食べてしまう、そんな状態から早く抜け出せるように変えられるところを見つけて、少しづつ変えていきましょう。