ダイエットをしたら冷え性になった…そんな時の原因と改善策
最近なんだか身体が冷える気がする…。
そんな風に感じているあなた、もしかしたら無理なダイエットをしていませんか?
身体に合わない無理なダイエットは、痩せるどころか太ったり、冷え性になる危険性があります。
冷え性になる原因を知って、ダイエットのやり方を見直してみましょう。
冷え性になった原因はこれかも??
冷え性の原因として考えられるのはまず基礎代謝の低下です。
基礎代謝とは生命を維持するためのエネルギーで、体温調整や血液の循環など、身体を動かしていなくても自然に消費されるエネルギーのことです。
基礎代謝は1日のエネルギー消費の60~70%を占めています。体の部位ごとに基礎代謝を分けると、筋肉:約38%、肝臓:約12%、胃腸:約8%、肝臓:約8%、脾臓:約6%、心臓:約4%、その他:約24%です。
基礎代謝低下の要因としては、ダイエットによって食事量を減らしたため、栄養不足になっていることが考えられます。栄養不足で筋肉を作るのに必要なタンパク質やビタミン類が摂れないと筋肉量も減ってしまいます。
基礎代謝の大部分を占める筋肉量が少ないと、生み出せる熱が少ないので、これが冷えの一因になっています。
さらに、自律神経の乱れも冷え性に関係していると言われています。
自律神経は血液の循環を操作しているのですが、ダイエットによるストレスなどで自律神経が乱れ、血液が全身にうまく行き渡らなくなります。血液は熱を届ける働きもあるので、循環がうまくいかないと、末端の冷えなどに繋がります。
また、同じくストレスが要因で、女性ホルモンが乱れ、血行不良になることもあります。
冷え性のタイプ3つを紹介
冷え性には主に4つのタイプがあります。
末端冷え性タイプ
以下のような症状がある人は、末端冷え性が考えられます。
- 手や足の指先が冷えている
- 汗をかきにくい
- 下痢・便秘になりやすい
- 冷えると肩こりや頭痛を感じることがある
10代から20代の痩せ型の女性に見られることが多く、主な要因は栄養が足りておらず、基礎代謝の低下によって熱が作り出せないことです。
下半身冷え性タイプ
以下のような症状がある人は、下半身冷え性が考えられます。
- 手は温かいが足だけ冷たい
- 上半身だけ汗をかきやすい
- 冷えると顔のほてりやのぼせを感じることがある
30代以降の人に見られることが多く、下半身冷えは男女問わず症状が表れます。
特にデスクワークが多い人に見られ、下半身の筋肉の硬直が原因と言われています。
また老廃物がリンパに停滞し、血液循環を悪くしていることもあります。
内臓冷え性タイプ
以下のような症状がある人は、内臓冷え性が考えられます。
- 手足の冷えは感じないが、寒いところに行くと下腹部や太もも、二の腕が冷えやすい
- 全身に汗をかきやすい
- 食事の量が多め
- 冷えるとお腹の張りを感じることがある
30代以降の女性に多く見られ、汗をかきやすく、ふくよかな体型が特徴です。
元々の体質もありますが、筋肉の衰えなどにより代謝が低下しているのが原因です。
全身冷え性タイプ
- 身体が常に冷えていて寒さを感じる
- 汗をかきにくい
- 寝つきが良くない・熟睡できない
- 食事量が極端に少ない・偏っている
若者や高齢者に見られる症状で、不摂生や食事量の不足により、基礎代謝が下がっていることが原因とされています。
自覚症状があまりないことから「隠れ冷え」とも呼ばれ、4つのタイプの中では全身冷え性タイプが一番冷えのレベルが高いです。
冷え性を改善する3つの習慣
冷え性を改善するには、大きく分けて「運動」「食事」「生活習慣」が重要になってきます。
運動編
まず運動ですが、無酸素運動と有酸素運動の両方をうまく取り入れると効果的です。
無酸素運動は、筋トレなどの筋肉量を増やす運動になります。
筋肉量が増えれば、基礎代謝も上がり、熱を作りやすくなります。さらに代謝が上がるということは、日常の消費カロリーも自然と多くなるため、ダイエットにも効果があります。
手軽にできるものとしては、スクワットや腹筋などがあります。部屋の中でもできますので、無理のない程度にやってみましょう。
続いて有酸素運動ですが、こちらは血行の促進や脂肪燃焼効果が期待できます。さらに、適度な運動は自律神経の調整にも効果があります。
有酸素運動は、ウォーキングや水泳、ヨガなどのことで、ダイエットをしている人であれば、経験があるのではないでしょうか。
無酸素運動を10分から20分、有酸素運動を20分以上と組み合わせて行うと、代謝アップと脂肪燃焼の効果が期待できます。
食事編
ダイエット中の人は、食事に気をつけていると思いますが、冷え性の人は野菜やたんぱく質を中心に食べ、体をあたためるものを選ぶと良いでしょう。
根菜などの地中でできる野菜と寒い時期が旬の野菜が身体を温める効果があります。
一例を挙げると、ゴボウ、レンコン、ニンジン、タマネギ、カボチャなどです。
逆に暑い時期が旬の野菜や色が白っぽい野菜は身体を冷やしてしまうので注意が必要です。
キュウリやナス、トマトなどが挙げられ、夏バテの時には食べたい野菜です。
そしてたんぱく質は、筋肉はもちろん身体を構成するために必要な栄養素です。たんぱく質が多く含まれる食材は、肉類、魚類、乳製品などが挙げられます。
たんぱく質が多く低カロリーな食材は、内臓を温める効果もあるので、ダイエット中の人もしっかり摂るようにしましょう。
また、食事の際は「よく噛む」ということを意識しましょう。よく噛むことで満腹感アップにも繋がりますし、ものを食べる時の代謝アップにもなります。
さらに、冷え性の人は飲み物にも気をつけましょう。冷蔵庫でキンキンに冷やしたジュースは内臓を冷やしてしまい、身体の負担になります。コーヒーや緑茶などのカフェインが含まれるものも身体を冷やしてしまいます。
おすすめしたいのは、発酵させた茶葉を使った飲み物で、紅茶やプーアル茶が挙げられます。また、ゴボウ茶やショウガ紅茶も身体を温めてくれますよ。
生活習慣編
最後に普段の生活で気を付けたいことがいくつかあります。
まず入浴ですが、普段シャワーだけで済ませている人は湯船につかるようにしましょう。
湯船につかることで血行が良くなり、新陳代謝を促進して体温を上げてくれます。時間がある日だけでも構いませんので、38℃から40℃のぬるめのお湯に10分から20分つかるのが理想的です。
次に室内の調整です。夏場はエアコンをつけて部屋を涼しくすると思いますが、屋外と室内の気温差が大きいと、体温を調整する自律神経が乱れ血流が悪くなり、末端の冷えに繋がります。
職場や外出先ではなかなか難しいかもしれませんが、寒いと感じたら一枚羽織ったり、身体を動かしたりして血流が滞るのを予防しましょう。
最後に、日常の動作も意識するといいでしょう。通勤や通学時はエレベーターやエスカレーターを使っていませんか?使っている人はできれば階段に変えましょう。
これで冷え性ともサヨナラ
普段は冷えを感じないのにダイエットをし始めたら冷え性になったという人は、無理なダイエットが原因かもしれません。
ダイエット中の人は、痩せることよりもまずは冷え性を改善することから始めましょう。
冷え性の主な原因は基礎代謝の低下で、基礎代謝が低いと痩せにくくなりますし、血流の滞りで肌荒れなども起こります。
冷え性になると身体に良くないことばかりなので、先述した改善策をぜひ試してみて下さい。きっと冷え性とサヨナラできます!