理想体重を目指してダイエットするときの注意点。うまくいくコツ

ダイエットで目標体重とする”理想体重”には数々のレベルのものがあり、その基準となるボディマス指数(BMI)の説明と合わせて紹介していきます。

ダイエットの理想体重で最も一般的なのは、”適正体重”とも呼ばれている”健康体重”で、これについてとこれになるための健康的なダイエットのポイントについて説明をしましょう。

更にレベルの高い少しばかりキツイかもしれない”美容体重”、更にキツイ”シンデレラ体重”についてと、それらのダイエットのポイントを説明していきます。

最後に、ダイエットとしては最もきつく、プロのモデルでもない限り絶対お薦めできない”モデル体重”についても説明をしていきましょう。

ダイエットの”理想体重”も健康・美容・シンデレラ・モデルと色々

ダイエットを行う時に目標とする”理想体重”には、そのキツさのレベル毎に名前が与えられています。

それらは、ダイエットの大変さの軽い方から、次のように呼ばれているのです。

  • 健康体重
  • 美容体重
  • シンデレラ体重
  • モデル体重

”健康体重”というのは、その名のとおり病気になりにくい健康的な体重のことで、一般的に”標準”とされるものです。ダイエットの目標体重としては最も重いレベルではありますが、運動などによって筋肉を引き締めると、見た目はスッキリと痩せた印象となるのです。

”美容体重”というのは、”健康体重”よりもちょっと痩せた状態で、”痩せぎみ”のレベルですが、健康の維持も可能で可愛い体型を見せられる正に”理想体重”と言えるものです。

”シンデレラ体重”というのは、”美容体重”よりも更に軽くなるので、”痩せている”というレベルに達してしまいます。無理なダイエットなどをしてしまうと、少しだけ健康面にも不安がでてくる”目標体重”と言えるでしょう。

”モデル体重”というのは、”痩せすぎ”レベルの危険な”目標体重”です。ただ、痩せたいという人には決してお薦めできるようなものではなく、プロのモデルさんが専門的なアドバイスを受けながら目指す、一般人では絶対に真似をしてはいけないような”目標体重”なのです。

”理想体重”の基準となるのはボディマス指数(BMI)

ボディマス指数(BMI)とは、肥満の程度を体重と身長から導き出す体格指数のことで、”Body Mass Index”の頭文字を取っていて、直訳すると『身体の質量の指数』となります。そのはじき出し方は、体重(kg)を身長(m)で2回割るもので、53kg・1.55mの人であれば、BMIはおよそ22となります。

世界保健機関(WHO)では、このBMIを8段階にして肥満や痩せている程度を表わしています。これにダイエットの目標体重を当てはめると、大体次のようになるのです。

状態
(WHO)
指標(BMI)
(WHO)
ダイエットの
”目標体重”
痩せすぎ 16.00未満
痩せ 16.00-16.99
痩せぎみ 17.00-18.49 モデル体重(BMI17)
シンデレラ体重(BMI18)
普通体重 18.50-24.99 美容体重(BMI20)
健康体重(BMI22)
前肥満 25.00-29.99
肥満(1度) 30.00-34.99
肥満(2度) 35.00-39.99
肥満(3度) 40.00以上

つまり、WHOの基準に照らし合わせてみると、”健康体重”と”美容体重”は”普通体重”で、”シンデレラ体重”と”モデル体重”が”痩せぎみ”というレベルの分類されているのです。

ちなみに、日本肥満学会の肥満基準においても、”健康体重”と”美容体重”は”普通体重”(指標BMI:18.5以上、25未満)、”シンデレラ体重”と”モデル体重”が”低体重(痩せ型)”(指標BMI:18.5未満)と、同様の分類となっています。

ダイエットの理想体重で最も一般的な”健康体重”は”適正体重”

WHOで定めている”普通体重”のBMI値の範囲は18.50~24.99で、その中央値は21.745でほぼ”22”となります。これがダイエットの目標体重で”健康体重”とされる基準となっていて、”適正体重”とも呼ばれているのです。

WHOの”普通体重”を外れて肥満となると糖尿病・高血圧・脳血管障害・虚血性心疾患などの危険が生まれ、逆に痩せとなると栄養不良・慢性進行性疾患などが生じることから、この指標が”健康体重”或いは”適正体重”と呼ばれることになるのです。

本来、肥満を評価するには体脂肪率や体組成を知る必要があるのですが、その測定はやや難しいところもあって、簡単に計算できて、体脂肪の総量とよく相関を持っているBMI値を利用しているというのが現状です。

参考までに、具体的にBMI値を22とするには、体重をどのくらいにすれば良いのかを以下に示します。

身長(cm) 体重(kg)
*BMI値22
140 43.1
145 46.3
150 49.5
155 52.9
160 56.3
165 59.9

”健康体重”になるための健康的なダイエットのポイント

ダイエットを実践する上で最も大事なことは、ただ痩せれば良いと言うものではなくて、”健康的に”痩せるということです。

そこで、健康的に”健康体重”になるためには、ダイエットをする上でどんなところにポイントがあるのかを以下のようにまとめてみました。

  • ちゃんとした朝食・昼食と軽い夕食
  • 良く噛んでゆっくりとした食事
  • 量ではなく食べる種類を多く
  • 薄味で腹八分目
  • 出来る範囲でちょっとした有酸素運動
  • 筋力トレーニング
  • 楽しく心地よい運動
  • 規則正しい生活
  • 体組成を毎日測定
  • ストレスを溜めない

日中の活動をするための朝食と昼食はとても大事なものです。反面、夕食は後は寝るだけという前の食事になるので、そこで摂られる食事は余分になると身体に蓄えられてしまいますので、ダイエットのためには軽くした方が有利なのです。

満腹を感じれば自然と食べる量も抑えることができます。ゆっくり食べて充分に咀嚼するという行為は、この満腹感を生み出し、食べ物の吸収も効率良く行ってくれるので、健康的なダイエットには必須のこととなります。

健康はバランスのとれた食事の上に成り立ちます。いくら身体に良いと言われている食材であっても度を越しては不健康への道を行ってしまいますので、いろんな栄養を摂れるように食べる物の種類を多くしましょう。

ダイエットは食事だけでは成功しません。健康的に痩せたいのであれば、それなりの運動もできる範囲で摂り入れていく必要があります。

上記のポイントを推奨する体重計など計測器の大手メーカーの株式会社タニタの体組成計では、体重・体脂肪率・筋肉量・推定骨量・内臓脂肪・基礎代謝量などを測定できるそうです。せめて、本来知っておくべき体脂肪率くらいは測定しておいた方が良いでしょう。

食事と運動、そして体重などの結果管理ができたら、あとは心の問題です。健康的にダイエットするには、決して無理はせず、ストレスを溜めないように心がけることが肝心なのです。

ダイエットの理想体重で少しばかりキツイかもしれない”美容体重”

WHOで定めている”普通体重”のBMI値の範囲は18.50~24.99で、その中央値21.745と下限値の平均が20.1225でほぼ”20”となります。これがダイエットの目標体重の”美容体重”とされる基準となっています。

”美容体重”は普通体重の範囲内でも下側の痩せぎみとも言えるレベルになるため、ここまでダイエットするには少しばかりきついところもあるものの、健康は維持することができて、充分に可愛く・美しく見せることが可能な目標体重です。

BMI値を20にすると言っても、元々のBMI値によってきびしさは違ってきます。厚生労働省の年代別の平均的なBMI値データでは、日本女性の21才では”21.1”、20代後半で”21.65”、30代で”21.79”、40代で”22.15”、50代で”22.62”というものがあり、年齢を経るごとにダイエットが厳しくなってくるということがわかるのです。

参考までに、具体的にBMI値を20とするには、体重をどのくらいにすれば良いのかを以下に示します。

身長(cm) 体重(kg)
*BMI値20
140 39.2
145 42.1
150 45.0
155 48.1
160 51.2
165 54.5

”美容体重”になるための痩せ過ぎには注意のダイエットのポイント

”美容体重”をダイエットの目標体重にする時には、”年齢や筋肉量が考慮されていない”ことや、”元々の体格を無視している”ということを充分に理解した上で取り組む必要があります。BMI値の高低がそのまま誰にも等しく、太って見えるか痩せて見えるかということにはならないからです。

それでは、上手に”美容体重”になるためには、ダイエットをする上でどんなところにポイントがあるのかを以下のようにまとめてみましたので、各自参考にしてみてください。

  • 脂質の多いものは食べない。
  • 炭水化物の制限
  • 脂肪燃焼効果の多い食材の摂取
  • 有酸素運動
  • 無酸素運動
  • 質の高い睡眠
  • 半身浴

食事と運動に関しては、一般的なダイエットでもよく言われていることです。

”質の高い睡眠”というのは、成長ホルモンの分泌を高めて基礎代謝を向上させるためのものです。これによってエネルギー消費が高まることになるので、体脂肪の燃焼を促し、自律神経の調整もできて消化・吸収が正常化されて、ダイエットが成功しやすくなるのです。

”半身浴”を1日に20分以上行なうと、血行が促進されて基礎代謝が向上します。これも睡眠と同様にダイエット効果を高めることに繋がる他、ダイエットのストレスを発散したり、リラックス効果によってその名のとおり美容にも良いと考えられるのです。

ダイエットの理想体重で更にキツイ”シンデレラ体重”

WHOで定めている肥満の判定基準”痩せぎみ”状態のBMI値の範囲は17.00~18.49で、その中央値17.745でほぼ”18”となります。これがダイエットの目標体重の”シンデレラ体重”とされる基準となっています。

”シンデレラ体重”は普通体重の範囲を下回り”痩せぎみ”と言うレベルになるため、ダイエットするには”美容体重”よりも更にきついものとなり、健康面での不安が心配される目標体重です。

BMI値を18という数値は、およそ11~12才の女の子の平均的なレベルです。つまり、”シンデレラ体重”になるということは、小学生高学年の女の子の体型のままに大人の女性に成長したようなものなのです。

ここで大きな問題が出てきます。いくらBMI値を18としても、人によってはスッキリ綺麗に見える場合と、なんとも可哀想なガリガリちゃんに見えてしまう場合に分かれるのです。

これは、少女から大人へと成長する際に骨格もしっかりと大人へと変化してしまうのが普通なので、そこから”シンデレラ体重”に減量しても、骨ばかりが目立ってガリガリに見えてしまうのが普通だからなのです。

中でも稀に少女レベルの骨格を維持している女性は、”シンデレラ体重”に減量してもガリガリとはならず、スッキリ綺麗な体型を手に入れることができるという具合です。

参考までに、具体的にBMI値を18とするには、体重をどのくらいにすれば良いのかを以下に示します。

身長(cm) 体重(kg)
*BMI値18
140 35.3
145 37.8
150 40.5
155 43.2
160 46.1
165 49.0

”シンデレラ体重”になるための注意すべきダイエットのポイント

人によってガリガリちゃんになってしまいかねない”シンデレラ体重”へのダイエットでも、どうしてもやってみたいという女性も多いことでしょう。あまり、お薦めはできないところですが、少しでも健康的に”シンデレラ体重”を手に入れるために、いくつかのポイントに注意をするべきなのです。

その”シンデレラ体重”まで健康的にダイエットする時に注意すべきポイントが次のようなものです。

  • 栄養バランスの摂れる食事
  • 腹八分目
  • 適度なエクササイズ
  • 入浴によるカロリー消費
  • 睡眠不足の回避

どのポイントも一般的なダイエットでも心得ておかなければならないようなものですが、”シンデレラ体重”を手に入れるためには、普通のダイエットよりももっと徹底して実践していかなければなりません。

食事に関して言えば、年齢を経るほどに若い時の不摂生が後々影響してくることになります。まだまだ代謝が良くて健康な10代のうちから食事の栄養バランスには気を遣い、あまり体重そのものやカロリーばかりを気にせず、無理なダイエットは避けるべきなのです。

”シンデレラ体重”で綺麗に見える体型を作るには、筋肉を生み出すタンパク質と女性に不足しがちな鉄分を意識しながら、栄養バランスの良い食事を続けることです。そして、ゆっくりと食べて満腹感を早くに出し、腹八分目で食べ過ぎとならない習慣を身につけると良いでしょう。

ダイエットで大事なことには食事に加えて、適度な運動があります。”シンデレラ体重”になってガリガリとならない為にも、ほど良い筋力をつけるために適度なエクササイズを併用することをお薦めします。

学生時代にスポーツをしている人は良いのですが、そうでない人は筋力アップのためのちょっとした運動が必要になります。ウォーキング・ジョギング・軽い筋トレやストレッチなど、軽めのもので良いので、合計1時間くらいの運動をする必要があるのです。

食事と運動でのダイエットがメインではありますが、更にプラスして半身浴や反復浴で消費カロリーを稼ぐのもひとつの手段です。お風呂では100キロカロリーくらいを消費できると言われ、5キロの体脂肪に相当しますので、僅かずつでもダイエットに繋げ、ストレッチなども同時に行えば効率的です。

”美容体重”になるにもダイエットのストレスはネックとなりました。当然”シンデレラ体重”ともなるとそのレベルは更に高くなりますので、早寝早起き・睡眠不足の回避によって規則正しい生活をおくり、ダイエットの成功に向かっていく覚悟が必要となります。

プロのモデルでもない限り絶対お薦めできない”モデル体重”

WHOで定めている肥満の判定基準”痩せぎみ”状態のBMI値の範囲は17.00~18.49で、その下限値17.00の”17”がダイエットの目標体重の”モデル体重”となります。

”モデル体重”をダイエットの目標体重にすることは、明らかに健康的に問題があるので、専門の栄養士やトレーナーを付けたプロのモデルでもでもない限り、一般の人には絶対にお薦めできないものです。

日本でもモデルや女優として人気の菜々緒さんは、2017年にWikipediaに記載されている体重を訂正しました。それまでは身長172(cm)で体重46(kg)でBMI値15.5だったのですが、体重を49(kg)に訂正したのです。

それでも、2000年代以降の名だたるスーパーモデルたちと比べても、まったく引けを取らないスタイルをしています。以下に、菜々緒さんとスーパーモデルたちの身長・体重・BMIの比較した一覧をお見せします。

モデル
(生年月日)
身長(cm)☆体重(kg) BMI
菜々緒
(1988/10/28)
172☆49 16.6
マリサ・ミラー
(1978/8/6)
173☆50 16.7
カロリナ・クルコヴァ
(1984/2/28)
180☆59 18.2
ハイディ・クルム
(1973/6/1)
176☆57 18.4
アレッサンドラ・アンブロジオ
(1981/4/11)
178☆51 16.1
ジゼル・ブンチェン
(1980/7/20)
180☆57 17.6
アナ・カロリナ・レストン
(1985/6/4)
174☆40 13.2

この一覧の中で、アナ・カロリナ・レストンというモデルの女性は、2006年11月15日に腎臓疾患によって亡くなっていて、一覧のデータは死亡時のものとなっています。この異常なほどのBMI値の低さは、拒食症による栄養失調が原因で、過度なダイエットによる摂食障害がそのまた原因だったようです。

菜々緒さんは見た目重視の考え方で、体重を気にしたことは無いとツイートしていて、自身の体重データを訂正した理由は、自分のようになりたいと思う女性が不健康なダイエットをしては嫌だったからとのことです。

BMI値は体重と身長だけから算出される、肥満度を表わすひとつの体格指数にすぎません。菜々緒さんの考えるように痩せているかどうかは見た目が大事で、そこに彼女のファンが言うように、彼女の努力している姿や上昇志向などの内面から出てくる美しさが綺麗な”痩せた”スタイルにしてくれるのだと思うのです。

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