【カルニチンサプリのダイエット効果】脂肪がエネルギーに変わる?

カルニチンという物質の配合されたサプリメントについては、賛否両方の意見が同じくらいあるようです。ダイエットに対しては栄養補助的な使い方が普通なため、手軽さや金額的には6割ほどの支持ですが、ダイエット成功率としては4割ほどと評価されているのです。

ダイエット用を匂わせて数多く販売されているカルニチンサプリについて、”カルニチン”とは一体何なのか、その機能や応用例を紹介していきます。

そして、各社で販売されているカルニチンサプリの成分や飲みやすさを比較し紹介しますので、これから飲んでみようかと考えている方の参考となれば思います。

カルニチンは脂肪代謝に関わるビタミンみたいなアミノ酸デス!

人が生きていく上で必要な栄養分の中には、どうしても体内で作り出すことができずに、食べ物として摂取しなければならないものがあります。栄養素のひとつアミノ酸のなかでもこのようなものを、”必須アミノ酸”と呼びます。

ダイエットに関連して(或いはそのことを匂わせて)販売されているサプリメントの中に、「カルニチン」という物質を配合したものがあり、その評価はいろいろと分かれているようです。

カルニチンは、”脂質代謝”に関係するビタミン様の物質で、体内で生合成されるので所謂”必須アミノ酸”ではありません。

しかし、何らかの理由でこのカルニチンの体内保有量が少なくなってしまうと、必要な栄養分の不足という状態となり、必須アミノ酸と同様に食べ物から取り入れることが必要となってくるのです。

ちなみに、健康な人であれば、体内に保有されているカルニチンの量は20gほどで、1日で10~20mgの新たなカルニチンを作り出すことができるのです。

カルニチンの生成は肝臓と腎臓で行われて、筋肉細胞に蓄えられるのですが、加齢や病気等でこれらの臓器・筋肉が衰えると、その生成と蓄積の機能は低下してしまいます。若い人に至っては、ダイエットや偏食によって、このカルニチン不足を生じている場合もあるのです。

カルニチンには脂肪を燃焼するという大きな機能が備わっている!

カルニチンの生体内での機能としては、脂質をエネルギーとして消費して燃焼する時の、脂肪酸をミトコンドリア内部へ運搬するというものがあります。つまり、カルニチンは”脂肪燃焼”に深い関わりを持っているのです。

カルニチンの機能は、大きく分けると次のような3つになります。

  • 能動的な吸収
  • 脂肪酸の運搬
  • 脂肪の燃焼促進

「能動的な吸収」とは、カルニチンの濃度が高い場合は別として、食べ物によって体内に入って腸管から吸収される状況を言います。更に、カルニチンは尿細管でも再吸収が行われ、とても効率良い使われ方をされているのです。

「脂肪酸の運搬」とは、カルニチンの最も重要な機能と言えるでしょう。主に筋肉細胞の中に蓄積されているカルニチンは、脂肪酸をミトコンドリア内部へと運搬し、その分解とエネルギーへの転換を促すのです。

「脂肪の燃焼促進」とは、非常に厳密な試験によって、運動を行なっていない状態での健康な人が、カルニチンを口から摂取した際に確認できた機能です。

カルニチンにはダイエットサプリを始めとした多くの応用例がアル!

カルニチンには、サプリメントに配合してダイエットなどを目的とした栄養補助を行なう使い方を始めとした、たくさんの応用例があります。

その応用例は、大体次のようになります。

  • ダイエット(サプリメントとして)
  • 運動関連
  • 高齢者向け
  • 乳児用粉ミルク
  • 欠乏症
  • 肝性脳症
カルニチンの応用例として最も代表的なものは、脂肪燃焼の促進機能を利用したダイエットサプリとしての使い方です。しかし、カルニチンの不足していない健康な人にとってはほとんど意味が無いため、ダイエットサプリとしての有用性はそれほどすごいことでもありません。

それはそれとして、加齢や脂質によるエネルギー摂取比率の増加に伴うカルニチン不足が増えているかもしれない現状もあり、ある程度のカルニチン摂取は必要とも思われるところです。また、偽薬との対比でカルニチン摂取した場合に減量できたという論文が複数存在することも事実なのです。

カルニチンの運動関連での応用例としては、一部のアスリートによって運動能力の向上を目的とした摂取があります。しかし、学術的には、被験者の個人差や実験の方法論による違いなどによって運動能力の向上は否定されているのです。

高齢者向けとしては、加齢によるカルニチン保有量の減少に対処するため、肉食を勧める”東京都老人総合研究所”の調査結果などがあります。また、臨床分野においては、カルニチン不足の補助として、流動食にカルニチンを配合する使い方もされていいるのです。

乳児用粉ミルクへのカルニチンの添加は、母乳にカルニチンが含まれていることに依っています。カルニチンは乳幼児の成長因子であるため、乳アレルギーのある乳幼児に対しては、大豆タンパク・乳タンパクの分解物を使った粉ミルクに添加する方法が勧められています。

カルニチン欠乏症は摂取不足或いは代謝の異常によって起こり、多様な症患群を引き起こし、筋肉代謝の障害、低血糖、心筋症などを発症させてしまい、乳児の場合には低ケトン性の脳症も現われるといいます。欠乏症の治療はただ一つ、食事によってL-カルニチンを摂取するというものなのです。

肝硬変で肝臓の機能が低下すると、血中アンモニア値が上昇し、意識障害の肝性脳症を起こします。その対応としてレボカルニチン塩化物を使用し、血中アンモニア値を下げ、精神機能を改善するというのです。

ダイエット用とも言える各社販売のカルニチンのサプリ色々

はっきりと表示していないものもありますが、ダイエット用としてのカルニチンサプリは、複数のメーカーから発売されています。

各社で販売されているカルニチンのダイエットサプリには、次のようなものがあります。

メーカー 商品名
DHC カルニチン 30日分
オルビス スリムエクササイズ
ファンケル L-カルニチン
小林製薬 L-カルニチン

DHCの『カルニチン 30日分』は、次のような人に勧められています。アピールポイントの上位は、ダイエットと脂肪のことなのです。

  • 運動によるダイエットがしたい
  • 脂肪が気になる
  • 肉類を食べない
  • 疲れやすい
  • 若々しさを保ちたい

オルビスの『スリムエクササイズ』は、運動が苦手でダイエットにかける時間も無いという人に勧められています。そして、”日常の動きを燃焼タイムに”というPR文句で脂肪燃焼の補助を伝えているのです。

ファンケルの『L-カルニチン』は、パワーを補うためのサプリであることをアピールしています。このサプリで生き生きとした毎日が過ごせるようにとの願いが込められているのです。

小林製薬の『L-カルニチン』は、ズバリ”ダイエットに役立てたい方”にお勧めされています。食事のみでのL-カルニチンの摂取は充分でないと訴えているのです。

各社販売のカルニチンサプリの成分を比較検証スル!

各社で販売されているカルニチンサプリの主な成分は、次のようになっています。

メーカー
商品名
1日量
(mg)
成分配合量
(mg/1日量)
DHC
カルニチン 30日分
1,600 L-カルニチン:750
総トコトリエノール:4.8
ビタミンB1:12
オルビス
スリムエクササイズ
1,320 L-カルニチン:500
エピガロカテキンガレート:20
ビタミンB2:4.0
ファンケル
L-カルニチン
不明(3粒) L-カルニチン:600
ビタミンB1:3
小林製薬
L-カルニチン
1,000 L-カルニチン:432

各社から販売されているカルニチンサプリの成分を比較して行くと、1日当たりに摂取できるL-カルニチンの量が、400~800mgくらいで、体内で生成される10~20mgよりも一桁以上も多いことがわかりました。

各社販売のカルニチンサプリの飲み易さを比較検証スル!

各社のカルニチンサプリの飲み易さを表わす指標として、1日の摂取する量と通常価格を調査したところ、次のようになっていました。

メーカー
商品名
1日の摂取量 通常価格
(税抜・1ヵ月分)
DHC
カルニチン 30日分
5粒(目安)
(1,600mg)
1,239円
オルビス
スリムエクササイズ
4粒
(1,420mg)
2,496円
ファンケル
L-カルニチン
3粒 1,695円
小林製薬
L-カルニチン
4粒
(1,000mg)
1,900円

各社から販売されているカルニチンサプリの飲み易さを比較して行くと、価格的にはDHCの『カルニチン 30日分』がお得で、ファンケルの『L-カルニチン』が少ない量で飲み易くなっていました。

サプリは栄養不足を補うもの→ダイエットには不向きな時もアル!

サプリメントとは『栄養補助食品』とも呼ばれるとおり、本来はビタミン・ミネラル・アミノ酸などの栄養分を補助的に摂取するものなので、それ以外での目的であるダイエットには向いていない可能性も高いことがあります。

サプリメントに使われる代表的な成分としては、上記3種の栄養素の他、”EPA”や”DHA”が注目されている必須脂肪酸や、健康食品としてレジェンド的な存在の青汁・高麗人参・肝油・霊芝、ブームにもなったアガリクス・クロレラ・ウコン・コエンザイムQ10・ローヤルゼリーなど、数え上げたらキリがありません。

それぞれにそれなりの効能はあるのでしょうが、あくまでも栄養補助として機能するものですので、健康で充分に栄養を蓄えている人にはあまり意味は無いのです。逆にビタミンやミネラルのサプリには慢性疾患の予防や死亡リスク低減への効果は無く、特定の疾患リスクを高めるという研究報告もあるくらいです。

カルニチンについても、日本で行われた過体重の成人35名への肥満に関した試験で、8週間に及ぶL-カルニチンなどの摂取をさせても、体重・体脂肪率・BMIなどの変化は認められなかったというデータがあります。

また、L-カルニチンの経口摂取や静注の副作用として、悪心・吐き気・嘔吐・胸やけ・急激な腹痛・胃炎・下痢・体臭・痙攣などの危険情報があるため、過度なカルニチンの摂取には充分な注意が必要なのです。

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