実はあまり効果ない?夕飯抜きダイエットは果たして有効か!
「久しぶりの同窓会!密かに憧れてたあの彼が来るらしい」「推しメン(アイドル等でとくに自分が応援しているメンバー)と握手会のあるイベント、もう来週!」「社員旅行、水着で入れる混浴温泉に!絶対痩せなきゃ」…。
計画的にするダイエットじゃなく、来たるべきイベントのためにとにかく大急ぎで痩せたい!そんなことってよくありますよね。
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手っ取り早く、お金もかからず痩せるためには、「とりあえず、食事を減らそう!」そう考える人も決して少なくないことでしょうね。
体重減に繋がる3つの消費活動(代謝)について知っておこう!
体重を減らすためには、「消費するカロリーより摂取するカロリーを少なくすれば良い」。子どもにも分かる簡単な算数です。
食べる量を減らせば確実に体重は減る。シンプルに考えればそういうことなのですが、なかなかそう一筋縄でいかないのがダイエット。
「消費するカロリーより摂取するカロリーを少なくすれば良い」という理屈に従って、まずは一日に消費するカロリーについて考えてみましょう。
私たちが一日に消費するカロリ−(代謝)の内訳とは?
私たちが一日に消費する総カロリー(エネルギー)は次の3つのカロリー消費活動から成り立ちます。
- 基礎代謝
- 生活活動代謝
- 食事誘発性熱産生
では、ひとつひとつの消費活動を、詳しく見ていくことにしましょう。
寝ていても消費する基礎代謝は年齢・性別で消費カロリーが異なる
基礎代謝は生きている限り、寝ていても起きていても変わらず誰もが消費するカロリーのこと。呼吸、内臓や心臓は寝ていても動いていますよね。この消費は年齢・性別によっても異なります。次の表をご参照下さい。
<年代別1日の消費カロリー(目安)>
年代 | 消費カロリー(男性) | 消費カロリー(女性) |
---|---|---|
12〜15歳 | 1290〜1480 kcal | 1180〜1340 |
15〜19歳 | 1610 kcal | 1300 kcal |
20代 | 1550 kcal | 1210 kcal |
30〜40代 | 1500 kcal | 1170 kcal |
50〜60代 | 1350 kcal | 1110 kcal |
70代以上 | 1220kcal | 1010 kcal |
この基礎代謝が全体の消費カロリーのうちの60〜70%を占めています。
過ごし方、働き方などライフスタイルで変化していく生活活動代謝
次にご紹介する生活活動代謝は一日の過ごし方、働き方などライフスタイルで変化していく消費活動のことです。全体の20〜30%を占めています。
10〜60代の人が毎日2時間弱程度歩く、というのが生活活動代謝における、おおよその基準です。
一日に2時間意識的にウォーキングをしないとしても、立ち仕事や、通勤・通学途中の階段の上り下り、週に1、2回趣味のダンスや草野球など、運動に類する活動をしている人は基準値を満たすか、あるいはそれ以上のカロリーを消費している可能性もあります。
しかし、残念ながら基礎代謝ほど大きなカロリー消費には繋がりません。基礎代謝は年齢を経ることで低下してしまうため、「たくさん運動をしているのに思うように痩せられない」という人も少なくありません。
食事誘発性熱産生のエネルギー消費は全体のわずか10%に過ぎない
3つめの食事誘発性熱産生とは、食事をしたとき、栄養素が吸収・分解され、その一部がエネルギーとして消費されることを言います。これは全体のおける10%とわずかです。
食事を取ることで消費できるエネルギーがわずかだということが理解できたと思います。
食事を抜くダイエット、そのメリットとデメリットについて
前項では、3つのエネルギー消費活動についてお伝えしました。
- 基礎代謝
- 生活活動代謝
- 食事誘発性熱産生
この3つの中でいちばん消費が高いのは基礎代謝です。
年代とともに基礎代謝は下がるが、同時に食生活も変化する
前項の表を見ていただけば分かるとおり、年齢を重ねていくごとに、この基礎代謝がだんだん低下していきます。
つまり基礎代謝の高い若い世代は高齢者より太りにくい。高齢者は、若い世代と同じような食生活をしていると余分な脂肪がついてしまいがち、ということです。
ただし、年を取れば食の嗜好は変わっていきます。肉より魚、脂っこいヘビーな食事を避ける傾向にありますし、若いときより大食いができなくなるのもご承知の通り。
また、どんなに基礎代謝の活発な若い世代と言えど、必要カロリーを大幅に超えるようなドカ食いを毎日続けていれば、それなりの肥満リスクは免れません。
腹八分で食べ過ぎを防ぐのが健康的“美ボディ”のための秘訣
食事を一食抜いたところでエネルギー消費にはあまり変化はなさそうだ、という話をしましたが、基礎代謝の活発な若い世代でも肥満を避けるなら必要カロリーをオーバーするようなドカ食いは当然控えた方が賢明です。
ここで大事なのは、「食べない」ことでなく、「食べ過ぎを防ぐこと」。
一食抜いたところで全体から見たカロリー消費は微々たるものですし、食事をすることで消費可能なカロリーもあるにも関わらず、それを見過ごし、ただ空腹を我慢するなんてダイエットなんてナンセンスだと思いませんか。
食事を抜けばたしかに体重は落ちるが、それは単に見かけ上のこと
一食抜きは確かに数値の上で効果があります。一食抜けば体重は確実に減るでしょう。
たとえば、夕食を食べない。夜は水分も控える。空腹、喉カラカラのまま眠りにつき、翌朝体重計に乗る。…確実に体重は減っていることでしょう!
ここで、「スゴイ!食事抜きはやっぱり効果がある!」などと信じ込むのは早計。ただのぬか喜びです。
食事抜きダイエットをつづけることの本当のおそろしさ
空腹で水分も摂っていないなら、当然その分の体重軽くなっていて然り。しかし、そのあと食事をすれば元通りになることは目に見えています。
実は、本当におそろしいのは、食事抜きダイエットは体重が減るどころか、むしろ増えるリスクを抱えてしまうということです!
食事抜きダイエットをしてしばらくのうちは、目に見えて減っていく体重の変化に嬉しい悲鳴を上げつづけることでしょう。
食事抜きダイエットによる “飢餓状態”が肥満リスクを高める!
飢餓状態のあと、カラダは通常以上に栄養分を欲します。食事を抜くダイエットとは、みずから飢餓状態を創り出してしまうということ。飢餓状態のあと、食事をすれば食事をすると栄養を過剰摂取してしまう。
食事を抜くことで、本来カロリーを消費してくれるはずの代謝力も減少させてしまうため、より脂肪を蓄えやすいカラダになってしまうのです。
食事抜きダイエットによる “飢餓状態”が肥満リスクを高めるといことをよく覚えておいて下さい!
「食べない」ダイエットはNG!ダイエット効果をあげる食事方法とは
ダイエットのために「食べない」というのは絶対的にNG。
長時間食べものや水分を口にしないことでカラダは栄養不良状態に陥ります。ほんの一時的とはいえ、栄養不良状態、すなわち飢餓状態をつくりだすことが体重のリバウンドに繋がってしまうからです。
バラエティ豊かなダイエット食品、効果的な使用方法にヒントが!
「一食置き換え」などのダイエット食品を試したことがありますか?ドリンクやスイーツ、スープやパスタなど、さまざまな種類があります。
ダイエット効果は体質、ライフスタイルによって個人差もありますが、近年味覚的には美味しいものが増えてきました。
けっして安価なモノではないのでもしお金に余裕があれば、カロリーダウンのおやつ感覚で購入してみてはいかがでしょう。
使用方法としてはおおまかにこのようなことが書いてあります。
- 置き換えは一日二食まで
- 朝・昼・晩三食とも使用しないこと
- 効果の高いのは昼・夜の置き換え
- 朝のみ置き換えは効果が低い
この使用方法が実はダイエットのため重要なひとつのヒントになります!
「食べて健康的に美しく痩せる」ためにぜひ参考にしたい食事方法
このダイエット食品の使用方法に類似した考え方で“デクレッシェンド食べ”という方法もあります。
こちらは朝食をたっぷり、昼食は普通、夕食は軽く、少なめで済ます、という食事方法です。
夕飯を少なめに、あるいはカロリーの低いダイエット食品で済ます。この方法で確実に痩せられるか、と言えば答えはイエス。ほとんどの人がこの方法で体重を落とすことができるでしょう。
朝・昼・晩、食事を取る時間をきちんと定める、寝る2時間以内は食べない、などとすればさらに効果はアップします。
ダイエット効果をあげるためには、あくまでも「食べること」が重要。食事を抜くのは御法度です。
空腹を我慢するより危険!?“ばっかり食べ”ダイエット
今までリバウンドを繰り返してきたダイエッターの方なら、“ばっかり食べ”ダイエットについて話を聞いたことがあるか、あるいは実践したことがあるかもしれません。
読んで字のごとく、単一のモノ、同じ食品を食べつづけるダイエットのことです。
前項では、一食抜きダイエットの危険性をお伝えしましたが、実は“ばっかり食べ”は一食抜き以上の危険性をはらんでいます。
“ばっかり食べ”ダイエットに適すると言われる単一の食品、それは大抵カロリーの低い野菜であったり、ビタミン豊富なフルーツであったりするのですが、そればかり食せば、あきらかに栄養が偏ります。
必要な栄養素がまったく摂取できず、一食抜きと同様飢餓状態をつくりだすのです。さらに、不必要なまでに過剰摂取する栄養素はとくにカラダに対する“毒”となることも…。
健康的な美ボディをつくるためには、バランスよい栄養素をバランスよい分量、決まった食事時間で摂取することがなにより大切です。