完全に空腹の状態で寝るのは痩せるのか、太るのかを徹底検証
みなさんは何時に晩御飯を食べて、何時に眠りについているのでしょうか?
寝ようとした時、「お腹がすいて眠れないから何か食べたいな…」という人と、「寝る前に食べると太るから意地でも食べない!」という人。分かれますよね。
また、「空腹状態で眠ると痩せる」という意見と、「空腹状態で眠ると太る」という意見にも分かれています。
真逆の2つの情報。とても気になりますよね!
本当は空腹状態で寝ると痩せるのでしょうか?太ってしまうのでしょうか?
もう迷わなくて良いように、徹底的に検証してみたいと思います。
そもそも空腹状態って食べてから何時間後なのか
1日3食のサイクルが主になっている私たちの生活。なんだかこのサイクルに慣れてしまっていて、空腹だから食べるというよりも、時間だから食べるという生活ですよね。
本来、「空腹になったからご飯を食べよう!」となるのは、前回の食事から何時間後なのかを学んでおきましょう。
消化にかかる時間
ご飯を食べると、食べ物は胃に運ばれ、そこで消化されます。
冷たいものを食べた時など、食道を通って胃に行く様子は分かりますよね。食べたその直後に、そのまま胃に運ばれています。時間で言うと数秒から数十秒です。
胃に到達してから、胃の中で消化活動を行いますが、この消化にかかる時間は約2時間~3時間と言われています。
消化に悪いと言われるものばかりを食べたり、食べた量が多かったり、あまり噛まずに大きなものを飲み込んだりしていると、消化にかかる時間はもっと増えてしまいます。
胃が空っぽになる時間
私たちが食べた食べ物は、胃で消化されると筋肉や栄養になる為に体内に吸収される分を除き、便になる為に腸へと運ばれて行きます。
胃で消化されたものが、完全に腸に届けられるまでの時間は、約3時間~4時間と言われています。全てが腸に運ばれ、その間に追加で何も食べていなかったら、胃は空っぽになるのです。
また、この時に無駄に脂肪や糖、カロリーが多い食べ物を多く食べていると、無駄に体内に吸収されて脂肪になったり、腸に運ばれるまでの時間がかかり過ぎて脂肪になったり、いわゆる太る原因の1つになるわけですね。
便となり排出される時間
食べたものが胃で消化され、必要な栄養などを吸収し、腸に運ばれて便に変化していきます。とは言っても、腸に運ばれたらすぐに便となり排出されるわけではありません。
私たちが食事をとってから、便として排出されるまでは約24時間と言われています。
健康的な人であれば、1日に1回の排便があると言いますよね。確かに約24時間であれば計算が合います。
反対に、2日以上も排便がないという人は便秘がちと言えるでしょう。便秘もダイエットの大敵なので、できるだけ毎日排便できるようなサイクルにしておきたいですね。
5時間~7時間でご飯を食べるのが基本
私たちがご飯を食べて、胃で消化されるのが約2時間~3時間。
そこから腸に運ばれて、胃が空っぽになるまでが約3時間~4時間。
朝7時頃に朝ごはんを食べると、自然に12時前後に空腹感が来るのです。さらに夜は
6時~7時に晩御飯を食べれていると理想的ですよね。更に夜10時~11時には眠りにつけると最高です。
夜遅くまでお仕事をされている方や、どうしても不規則な生活になってしまっている方には難しいかもしれません。
ですが、ダイエットをより効果的にする為にも、食事と空腹のサイクルをできるだけ守る生活を心がけていけたらいいですね。
満腹・空腹状態と睡眠の実は深かった関係性とは
空腹状態で眠ると、私たちの体はどの様な反応を示すのでしょうか?この結果によって、ダイエットに効果的なのかが分かりますよね。
満腹状態で寝る時、空腹状態で寝る時、どちらがダイエットに向いている睡眠なのかを見てみましょう。
とにかく睡眠って重要!
いきなりですが、睡眠ってとっても大切なんですね。私たちの体を健康に保つ為に、育てる為に、私たちが寝ている間に体内では様々な行動が行われているのです。
とっても大まかな言い方になってしまいますが、私たちと一緒に昼間に活動している身体機能は一緒に寝る(休む)時間です。昼間に休憩している身体機能が活動を開始します。
もちろん、身体機能と言っても様々なので、全ての機能が睡眠により反対の動きをするわけではありませんが、一緒に休ませてあげるべき機能があること、動いてもらわないといけない機能があること、この2点をまず理解しておいてくださいね。
もし満腹の状態で眠ると・・・?
さて、胃は私たちが寝ている間はどうしていると思いますか?
胃は、私たちが眠る時間は休憩タイムなのです。夜7時ごろに晩御飯を食べ、11時頃に寝るという一般的な生活リズムで見てみると、11時頃には胃は空っぽ、もしくは空っぽに近い状態にあります。そのまま胃もお休みタイムになるのです。
ところが、胃に満腹感を感じる程に食べ物を詰めた状態で寝るとどうなるでしょうか?
ひとまず胃は消化活動を約3時間かけて行い、休むことができないだけでなく、本来、活動するべき機能を送らせてしまったり、邪魔してしまう可能性があります。
この3時間がロスタイムになってしまい、睡眠中に1番活動すべき機能たちが思うように活動できないままに朝を迎えてしまうのです。
他にも…、
- 胸焼けや逆流性食道炎の原因
- エネルギー消費不足による肥満の原因
- 脳卒中などの原因
などと、ダイエットに悪影響なだけでなく、健康面でも大きな危険性があり、場合によっては胃がんや脳卒中での死に関わることにも繋がりかねないのです。
もし空腹の状態で眠ると・・・?
空腹状態で眠ると、胃も休むことができます。他の活動すべき身体機能が活発に動いてくれることも期待できますね!!ということは、満腹よりも空腹の方がやはりダイエットには最適・・・。
・・・。ん?ちょっと待ってくださいよ!
めっちゃお腹すいて仕方ない時、みなさん普通に眠れます?私、無理です(笑)
空腹感を強く感じれば感じる程、睡眠を邪魔してしまうそうです。寝たくても眠れないくらいにお腹がすくという感覚は辛いんですね。
睡眠中にも脂肪を燃焼させるのですが、様々な活動の1番最後に脂肪燃焼が行われると思ってよいでしょう。
つまり、空腹状態でなかなか眠れなかったり、浅い眠りにしかつけなかったりとなれば、脂肪を燃焼することなく朝を迎えてしまうだけでなく、燃焼できなかった栄養を脂肪として体内に残してしまう原因にもなりかねないのです。
睡眠不足になると、食欲を増進させるホルモンが増えるようになり、過食気味になってしまう原因にもなるそうですよ。
他にも睡眠不足は美容や健康に様々な被害をもたらすと言われています。たかが空腹という理由だけでダイエットも心配し、美容も健康も失っては元も子もないですよね。
満腹も空腹も睡眠には悪影響である
満腹も睡眠を妨げてしまう。空腹も睡眠を妨げてしまう。しかも、どちらも睡眠やダイエットだけでなく、美容や健康にも害があるかもしれない…。
結論として、満腹状態も空腹状態もどちらも痩せる為には良くないということが分かりました。
横になるのも苦しい程の満腹状態、寝ることさえも苦痛になってしまう程の空腹状態、結構これは極限とも言える状態ですよね。ここまで酷い状態を日々繰り返しているのならば、やはり改善すべきでしょう。
完全に空腹な状態で寝ると痩せるのではなく『やつれる』である
完全に空腹の状態であっても、問題なく普通に眠れる。寝ている間もエネルギーを消費することができているのであれば、どんどん痩せていく可能性が高いです。
でも、本当に問題はないのでしょうか?もし、あなたの勘違いで体には負担がかかってしまっていたとすれば、それは痩せているのではなく、やつれているだけかもしれません。
本当にちゃんと睡眠がとれていますか?
「寝る時にはお腹がすいているけど、でもちゃんと眠れてるわよ!」という人もいるかもしれませんね。寝る数時間前にそれなりにしっかりご飯を食べて、本当にグッスリ眠れているのならば、特に問題はありません。
- 2・3時間程度しか寝ていない
- グッスリ寝ているつもりでも疲れが全然とれてない
- 何度も何度も目が覚める
などであれば、それは眠れているとは言えません。それが空腹が原因なら尚更です。
『痩せる』と『やつれる』は違う
単純に何も食べていないで運動をすれば痩せて当然です。胃が空っぽになるまで起きており(動いて脂肪を燃焼しており)、胃が空っぽの状態で眠る生活をしていると、太りにくくなりますし、痩せていくでしょう。
本来は、私たちの体は生きていく為に必要な脂肪や筋肉を蓄えようとします。
例えば寒いところで過ごす為に、脂肪をたくさんつけて耐えれるようにします。自然と生きていく為に勝手に体が努力し始めるのです。
空腹状態であまり睡眠がとれていない、実はぐっすりと眠れていない、健康状態にも色々と影響が出てきているとなると、まずは体はそこから守る為に良い状態に改善しようと必死になるのです。
適度な空腹感でグッスリ眠れているならば別ですよ!あくまでも極限の空腹状態で眠る(眠れていない)日々が続いている場合の話です。ちょっと危険ですよね。
『やつれる』とは、本来なら必要な栄養を取り込みたいにも関わらず、それさえも足りない状態であり、必要以上に不健康に体重を落とすことを言います。
空腹を我慢して眠っているあなたは、本当に痩せていますか?やつれてはいませんか?ここを間違えると大変なことになりますから、しっかりと自己管理をしましょう。
細くなっても体重が減っても不健康では無意味
やつれる原因は睡眠だけではないです。しかし、空腹状態の睡眠は満足にとれない事も多いと分かっています。
そうそう!健康的にダイエットに成功している人は、痩せる程に体調もよくなっていくんですよ。
確かに食べる量を減らす、運動を多く取り入れるというダイエットは、それなりの苦痛ももちろんあり、疲れも出てきてしまいます。でも、こんな苦痛さえも、正しい健康的なダイエットであれば慣れてしまい、苦痛じゃなくなってくるんです。
それどころか、階段の上り下りが楽になったとか、早く起きても辛くなくなったとか、あきらかに太っていた頃よりも良いことが増えてくるものなのです。
痩せたのではなく、やつれてしまっている場合、この様な良い状況が増えることって『体重が減った』ということだけだと思います。体はどんどん辛くなってくるでしょう。
それじゃあ意味がないですよね。
【結論】完全な空腹状態は避け、しっかり睡眠をとると痩せる
満腹状態も空腹状態も、それぞれ何かと睡眠に影響を与え、どちらにしてもダイエットにはあまりよくないということが分かりました。
特に空腹状態は痩せている気になっていても、実はやつれてしまっているだけというパターンもあり、少し怖いです。ではどうするべきなのでしょうか?
よく言う「寝る3時間前に食べ終わる」は最適
消化に2・3時間かかると言われていますので、寝る3時間前までに晩御飯を済ませておくと、睡眠にもダイエットにも良いというのは本当なんですよ。
あまりに時間が空き過ぎると、こんどは寝る前に空腹が襲ってきて、空腹が原因で眠れない、ダイエットに影響が出るということにもなってしまうのが注意点。
ご飯を食べてから5時間~7時間ほどで空腹感が強くなり、お腹が鳴るようになりますので、3時間~4時間前に食べ終えるのがベストでしょう。
そうすることで胃での消化もほぼ終えており、眠る時には胃もゆっくりできます。空腹感が原因で睡眠がとれないということも避けれるでしょう。
どうしても我慢できない空腹感の時は?
空腹感が原因で眠ることすら困難だという時は、「太ってしまうぅ~!!」なんて考えないで、とにかく睡眠をとることを優先に考えましょう。
ダイエットを成功させるにも睡眠がとても重要。だから眠れない日が続くのはダイエット失敗の原因になりますし、なによりもストレスになってしまいます。
とはいえ、お腹がすいたなら「寝る前でも気にせずにガツガツ食べなさい」と言っているわけではありません。
温かい白湯やお茶を1杯飲むだけでも、限界だった空腹感には効果バッチリです。
眠れないほどの空腹感に悩まされる夜は、温かいカロリーの無い飲み物を1杯だけ飲んで、空腹が紛れ、体が温まっている内に寝てしまいましょう。
しっかり食べてしっかり眠りましょうね!
しつこいようですが、満腹過ぎても、空腹過ぎてもダイエットは失敗してしまいます。
腹8分目までのバランスの良い食事をしっかり食べ、満腹過ぎるという状況を避けることから始めてみましょう。
バランスの良い食事を1日3回しっかり食べていると、胃の消化活動も、腸の活動も良くなるはずです。そして、空腹感を感じる時間もサイクル通りになってくると思います。
何事も無理は禁物。ゆっくりと生活リズムを整えつつ、しっかり食べて、しっかり眠って、健康的に痩せれるように頑張りましょう。