本当に健康的なの?食事を小まめに食べるダイエットの真実とは

女性にとって「好きなものが食べられない!」「甘いものが食べられない!」というダイエットのストレスはかなり辛いですよね。しかし、そんな女性に朗報なのが1日の食事を小まめに分けて食べるダイエットです。

有名な美人女優さんも実践していると話題になり、実践している女性も多いのではないでしょうか?しかし、この方法。意外と正しい知識がないと効果が得られないかもしれないんです。

今回は、小まめに食べるダイエットについて方法や効果、メリットについて一挙にご紹介!さらに効果がないという意見についてもご紹介します。ぜひ、始める前に参考にして自分に合っているか考えてみてくださいね。

小まめに食べると痩せる?その食事ダイエットの実態をご紹介!

「小まめに食べる」と聞くと、一見ダイエットとはかけ離れた方法のようにも感じる方も多いのではないでしょうか。実際、勘違いしている女性も多いはずです!そこで、まずはいったいどういたダイエット方法なのかをご紹介したいと思います。

もともとは肥満の食事療法!?1日5回の実際の食事方法をご紹介

小まめに食べるダイエットの食事法は、もともとは肥満や糖尿病の方向けに推進されている食事法です。そこからダイエットにもつながるとして書籍なども出版されて一般の女性に広がるようになりました。では、実際にはどうゆう事なのでしょうか?

小まめに食べる食事法とは1日の食事回数を1日5食~6食にする方法です。通常「朝」「昼」「夕」の基本3食を、「小まめに食べる」場合には「朝」と「昼」の間に1食、「昼」と「夕」の間に1食という形をとり、食事と食事の間隔は大体2~3時間位にします。

例えば、1日の食事のスケジュールは以下の通りになります。

朝6時 朝9時 昼12時 午後3時 夕方6時
朝食 間食 昼食 間食 夕食

インターネットなどを拝見していると1日8食~9食という方も中にはいらっしゃるようですが、基本的な回数としては上記のような1日5食くらいが妥当な回数のようです。

1回の食事の量は少なく!初心者が勘違いしている食事の量とは

この点が、一番初心者が勘違いしているのですが、1回に食べる食事の量は通常の量よりも少ないのが基本となります。当然と言えば当然の事ですが、1回の食事の量を毎回同じ量食べるとそれは1日3食の食事よりも食べていることにほかなりません。それでは、ダイエットの意味もなく本末転倒です。

このダイエットの基本的な目的は、「1日の食事量を小まめに食べ分ける」事にあります。そのため、単純に考えると1回分の食事を2回に分けて食べるという事になるのです。

つまり、「小まめに食べる」=「たくさん食べられる」という事ではなく、「1日の食事を間隔をあけて少しずつ食べる」という意味を持つことをしっかりと理解しましょう。

小まめに食べる事で血糖値を上げない?ダイエットになる理由とは

しかし、そもそも小まめに食べる事によって何故ダイエットにつながっているのか。実は、小まめに食事をとることによって血糖値を急激に上げない効果があり、それが痩せる事へとつながっていると言われているのです。

では、「血糖」や「血糖値」とはそもそもなんなのでしょうか?実は、「血糖」とは私たち人間にとって車のガソリンと同じ、大切なエネルギー源なのです。

『血糖』とは血液中に含まれるブトウ糖のことを指し、その血液中に含まれる量を表しているのが『血糖値』です。
血糖値は食事を摂るたびに上がります。それは、食事で摂取された栄養素のうち糖質が消化酵素で分解されてブドウ糖になって小腸で吸収され、血液により全身に運搬されるからです。
引用元:食後の血糖値が気になる方に「健茶王」/血糖値を知る/血糖値とは

この血液に吸収され上がった血糖値はやはり、生きていくためには一定に保たなければなりません。そのために、私たちの体はインスリンというホルモンを分泌して、血中にある上がった分の血糖をエネルギー源に変換して濃度を常に一定に保つようになっています。

つまり、エネルギー源に変えきれない余分な血糖があると、その分だけインスリンが脂肪細胞に変換する働きをします。さらに、急激に血糖値が上がった分だけ活動はさらに活発になります。つまり、余分な血糖があればあるほど体に脂肪がついてしまうのです。

しかし、反対に血糖値が急激に上がらなければインスリンは一定にブドウ糖をエネルギー源に変換するため、脂肪細胞の生成がしにくい状態となります。つまり、小まめに食べることにより脂肪がつきにくくなりダイエットへとつながっていくのです。

先ほどもお話しましたが、元々小まめに食べるという食事法は、糖尿病患者が血糖値を常に一定に保つために考案されたものであるため、血糖値の上昇を抑えるという点ではとても友好的な方法だと言われているのです。

長く続けるほど効果有り!?小まめに食べる事の4つのメリット

実は、こまめに食べる事は血糖値を急激に上げて脂肪細胞を生成しにくくするだけでなく、他にもダイエットにつながる効果があると言われています。

これぞ健康的!食事量は減らさないのでリバウンドしにくい!

ダイエットに成功しても、のちのちリバウンドしてしまう人は多いはずです!特に、食事制限をしてダイエットをした場合には起こりやすいですよね。しかし、小まめに食べる事でこの悩みとは無縁になります。

そもそも、リバウンドというのは食事制限をしている事によって体が「栄養が足りないのに、今度いつ栄養がとれるかわからない。食事の際にはエネルギー保存しておこう」と生命維持のために判断をする事によっておこります。

そこを、小まめに食べる事によって1回の食べる量は少なくても、「すぐにまた栄養が来る」と体に認識させることによりエネルギーを溜めなくても大丈夫だという判断をするようになるのです。そのため、ダイエットが終わってもリバウンドしにくいと言われています。

食事制限するより楽ちん!?小まめに食べる事は習慣化しやすい!

小まめに食べるダイエットは、普通の食事制限するダイエットよりも習慣化しやすいというメリットがあります。というのも、小まめに食べるダイエットはストレスに感じることが少ないからです。

食事制限をすると、どうしても「食べたいものが食べれない」「おなかが減る」といったストレスに悩まされます。そのため、長続きしない方も多く、ダイエットにとってもストレスは厳禁です。

小まめに食べる事は空腹になる事はまずなく、食べたいものも絶対食べられないわけではありません。そのため、ダイエットにある食事制限ストレスを感じることなく長期間続けられるため効果が出やすいのです。

暴飲暴食とはオサラバ!小まめに食べる事で胃が小さくなる!

小まめに食べる事で何よりメリットがあるのは、胃が小さくなる事です。食べる回数は多くても、1回に食べる量が少なければ胃はその量に合わせて小さくなっていきます。特に、1回の食事でたくさん食べる人にとってはより効果が期待できそうです。

さらに、胃が小さくなるという事はそれだけ満腹にもなりやすく、暴飲暴食を自然と防ぐことができます。そのため、たとえダイエットが終わっても、自然と健康的な食事量を保つ事ができるのです。

小まめに食べる事で代謝が上がる!?その驚きの理由とは

そして、インターネットなどで小まめに食べるダイエットでのメリットとして、代謝が上がるという事がよく言われています。その理由として、『食べる』という行為自体が人間にとってエネルギーを消費する活動になるからです。

元々、食事によって私たち人間はエネルギーを補給している訳ですが、実際には食事をして消化するという行為にもエネルギーを消費しています。つまり、食事をするたびに代謝が上がっているのです。

1日3回の食事だと、食事をするたびに代謝は上がり約2~3時間ほどでピークを迎えて徐々に時間がたつにつれ当然下がっていきます。ですが、2~3時間ごとに小まめに食べる事により代謝が常に上がっている状態を保てます。

この事から、代謝が活発に動いているためエネルギーを消費しやすく痩せやすい体質になると言われているのです。

小まめに食べてもダイエットにはならない?効果ナシ論の理由とは

と、小まめに食べるダイエットはストレスもなく、とても健康的で効果的なダイエット方法であるとご紹介してきました。しかし、中には効果がないという意見もあるのでご紹介したいと思います。

肥満やダイエットには効果ない!?その理由となる海外の実験結果とは

まず、ご紹介したいのが小まめに食べる食事方法は、ダイエットや肥満防止には効果がないという根本を覆すような意見です。この意見は、(独)国立健康・栄養研究所健康増進研究部の客員研究員、大河原一憲氏の実験から導き出された結果です。

彼が行った実験とは、1日の食事の回数が増える事が体重維持に有効かというテーマでアメリカのコロラド大学で行われました。内容は、1日3食と6食の摂取エネルギー量を同じにした場合どちらが、エネルギー消費が増える、つまり代謝が上がるかという物です。結果は以下の通りになりました。

その結果、1日の脂肪およびエネルギー消費量に両試行間で統計的な差は認められませんでした。つまり、エネルギー消費量を増やすという観点から、食事の頻度を増やすことの効果はえられませんでした(2011年北米肥満学会にて発表)。
引用元:公益社団法人 日本栄養士会

また、エネルギー量を定めずに実験対象者に食事の回数だけ制限して自由に食べさせた場合に食事の量を抑えられるかという検証も行ったところ、この実験では食事の量は減るどころか6食食べた方は多くなってしまい、むしろ暴飲暴食の原因になりかねないという結果になりました。

詳しい実験人数や対象がわからない点や実験がアメリカで行われたという点を考慮しなければなりません。しかし、この結果みていくと、小まめに食べても代謝は上がる事もなく、また、徹底した管理をしないかぎり食べ過ぎてしまうという事がわかります。

そのため、海外では小まめに食べる事は肥満予防の効果は認められないという見解をしている研究者も多いようです。

食事の回数は意味がない?代謝が上がらないという意見は他にもあった!

また、イギリスで行われた内分泌学会では、食事の回数を増やしても代謝には変化がないという研究結果が発表されています。この研究では、平均体重の人と肥満の人24人を対象に行われ、むしろ肥満や糖尿病の人に対してリスクが高まるという見解をしています。

また、バルセロナで開かれた欧州糖尿病学会でも、似たような研究結果が発表されています。こちらでは、正常体重グループと肥満体重グループの白人女性を12名ずつに2日間実験を行いました。内容はそれぞれのグループで同じカロリーの高脂肪の食事を1日2回と5回2組に分けて、エネルギー消費量と血液検査を行いました。

その結果では、正常体重グループと肥満体重グループではエネルギー消費量に差があったものの、それぞれのグループでの2回と5回の食事回数では差が殆どなかったというものでした。そこから、研究発表者は以下のような考察を導きだしました。

Piya氏は、「総カロリーが同じ高脂肪食は、食事回数を変えても、代謝変動、および消費エネルギー量に違いは見られなかった。この結果から、1日の食事回数よりも、1日の総摂取エネルギー量の方が、代謝やエネルギー消費により大きな影響を与えるのではないかと考えられる」と考察した。
引用元:日経メディカル『食事回数が2回と5回で代謝や1日エネルギー消費量に違いなし』

つまり、通常の食事量を小まめに食べるだけでは意味がなく、1日全体の食事量自体も減らすことが代謝とエネルギー消費に影響を与えるという事になるのです。

健康的な効果には食事の徹底管理は必須!体質によっても差は有り

これまでの話を総合してみると、こまめに食べるダイエット方法は簡単そうに見えて意外と管理を手っていして気を付ける点も多いように思います。では、その気を付けたい点について改めてまとめてみましょう。

食事のカロリーは徹底して守もろう!食事時間も毎日同じ時間に

小まめに食べるダイエットについて、先ほどご紹介した研究結果などをふまえると代謝を上げるという説は少し疑問があるように感じます。しかし、肥満者や糖尿病患者に進められている食事法である事は確かなので、徹底して食事管理をすればダイエットにも有用だと考えられます。

そこで、小まめに食べるダイエットを成功させるコツとして、通常の食事量をただ同じ量を分けて食べるよりは、やはり食事内容も管理が必要という事になります。

特に、1日の摂取カロリーはきっちりと守るようにした方が良いようです。例えば20代女性は体重や生活習慣にもよりますが、大体1800~2200キロカロリーです。2000キロカロリーだとすると、1回の食事を400キロカロリーにすればよいでしょう。

また、始めにご紹介したとおり食事をする時間も毎日同じ時間帯にしたほうが体のリズムができるのでなるべく守るようにしましょう。これらをふまえて、小まめる食べる上で気を付けたい事を以下にまとめましたので、ぜひ、参考にしてみてください。

  • 自分に適した1日の摂取カロリーを知り徹底して守る
  • 食べる時間帯はなるべく毎日同じにする
  • 食事内容はバランスの良いものを心がける
  • 血糖値が上がりやすい食事はなるべくさける
  • 水分も小まめに摂るように心がける

小まめに食べても結果がでない場合も!自分の体質に合わせて続けよう

ここで1つ知っておきたいのは、そもそも人間は一人一人遺伝子的に体質が違う事がわかっており、例え小まめに食べるダイエット方法を実践しても結果がでない方も中にはでてくる可能性があるという事です。また、年齢によっても差は出てくることは知っておきましょう。

さらに、日本人は外国人よりも脂肪を残そうとする倹約細胞を先天的に持っている人が多いため、普通の食事をしていても太ってしまう人がいます。そのため、小まめに食べるダイエットを続けても逆に体重が増えたりする場合がありますので、自身の体質を見ながら判断することが重要になってきます。

ダイエットは何より健康的に行わなければ意味がありません。少しずつ少しずつ食事や生活習慣を改善し体重を減らしていくことが何より大切な事だと思います。今回の記事でダイエットに向けての健康的な食事改善に役立てていただければと思います。何より焦らず無理せずに行ってみてくださいね。

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