部分痩せダイエットを調査!パーツ別に引き締めてスリムに
肥満を解消することと、”部分痩せ”することとは別物です。ここでは、一般にダイエットとして扱われている”部分痩せ”の方法が”痩身”であるということを説明し、その痩せたい部位毎のダイエット法を紹介していきます。
そして、肥満の原因が”むくみ”であれば”部分痩せ”も可能であることを説明します。また、学術的な”部分痩せ”の検証についても、山口大学のまとめたものを紹介しています。
最後に一番”部分痩せ”をしたいと思われる女性達が、一体どんな所をスッキリしたいのかを、あるランキング結果の紹介で締めくくりましょう。
肥満の解消ができても、特定部分を痩せさせることは難しい!
肥満のことを一般的には、”体重が正常範囲外”であったり、”体脂肪が過剰に蓄積した状況”のことであるとしています。これは身体全体的な状況を表わしていて、それを分類すると、体質に関係するものと、「肥満症」と呼ばれる症候性のものに大別されるのです。
一般的に考えられる肥満の原因には、次のようなものがあります。
- 食習慣
- 座り過ぎ
- 遺伝
- 睡眠不足
- 腸内細菌
「食習慣」が肥満の原因となるのには、高カロリー食品・飽和脂肪酸・ファーストフード・砂糖の多いジュースなどであり、逆に食物繊維の多い食事・野菜や果物などは肥満を低下させると言われています。つまり、このような食べ物をどのように摂取するかと言うことが重要なのです。
「座り過ぎ」が肥満の原因となるのには、運動不足になっているということを意味しています。社会生活をしている上で省力化が進み過ぎて、意識して立ち歩くことをしないと、肥満は増加する様なのです。
「遺伝」が肥満の原因となるのには、一部の研究者による学説によっています。その学説では、食べ過ぎよりも遺伝子が肥満の原因として重要な役割を果たしていると言うのです。
「睡眠不足」が肥満の原因となるのにも、一部の研究者の報告が出ていることにあります。その報告では、睡眠時間が短くなると肥満になるという相関関係が見られるというのです。
「腸内細菌」が肥満の原因となるのにも、一部の研究内容によっているところがあります。この頃よく耳にする「腸内フローラ」とも関係していて、腸内細菌叢が肥満にしているというのです。
様々な原因が考えられる肥満ですので、そのそれぞれに対策をすれば肥満は解消されるのは当然です。しかし、単に肥満解消をしただけでは、必要な部分が痩せてしまう弊害もでてきてしまい、”部分痩せ”には至りません。
全体的な肥満を解消したからと言って、特定の部分を痩せさせることはとても難しいことなのです。
部分痩せを実現するのは、ダイエットではなくて”痩身”デス!
”痩せたい!痩せたい!”と思っている人の多くは、ただ単に体重を減らしたいという訳ではなく、ポッコリと出てしまったお腹を凹ませたいとか、プルプルになった二の腕をスッキリしたいと、”部分痩せ”を望んでいるのです。
そして、誰もが行うのが”ダイエット”ということになるのでしょう。しかし、本来”ダイエット”とは「規定食」という食べる物の意味であって、そこから食事療法として健康・美容・肥満防止のために食事制限することであり、単純に”部分痩せ”に繋がるものではありません。
世間一般的に”ダイエット”と呼んでいるものには、食事制限だけでなく、運動によって減量を行なうものも含まれています。実はこれは、厳密にいうと”ダイエット”ではなくて”痩身”というものなのです。
”痩身”、つまり身を痩せさせるという方法には、次のようなものがあります。
- 運動(エクササイズ)
- 食事制限(いわゆる本来の”ダイエット”)
- 「痩せ薬」
- 手術
この内、「痩せ薬」と手術は自己努力での減量が困難な人が用いる、かなり極端な方法です。通常”痩身”は食事制限と運動によって行われるのが大半で、”部分痩せ”を目指す人にも安心な方法と言えるのではないでしょうか。
”部分痩せ”を実現するには、食事療法のダイエットだけでなく、運動を伴う”痩身”を行なわなければならないということなのです。
”部分痩せダイエット”(実は痩身)にはこんなものがある!
以下に、痩せたい部分とそれに対応するダイエット(痩身)法のいくつかを挙げてみましょう。
痩せたい部分 | ダイエット(痩身)法 |
---|---|
顔 | 「ベロベロ体操」 「イウエオアウ~体操」 「ポリバケツ体操」 |
二の腕 | 「デスク・エクササイズ」 「ダンベル・エクササイズ」 「体育座りエクササイズ」 「ハーレイ式腕立て伏せ」 |
お腹 | 「イスに座ってエクササイズ」 「寝っころがってエクササイズ」 「机とイスでエクササイズ」 |
腰 | 「腰やせエクササイズ」 |
お尻 | 「お尻やせエクササイズ」 |
太もも | 「太ももやせエクササイズ」 |
足 | 「寝っころがってエクササイズ」 「イスに座ってエクササイズ」 「立ってエクササイズ」 |
ふくらはぎ | 「ふくらはぎリンパマッサージ」 |
足首 | 「足首やせエクササイズ&ストレッチ」 |
この他にも、痩せたい部分に対する痩身法はたくさんあり、名前は付いていなくともその方法は様々あるのです。
むくみが原因で太っているのであれば、”部分痩せ”も可能デス!
肥満の原因も様々考えられましたが、何によって太っているのかということも、”部分痩せ”を成功させるカギとなります。実際に太らせているのが何なのかということなのです。
”部分痩せ”するというのは、その太らせているモノを減らせばいいのです。その一つが余分に蓄積されている脂肪ということになります。
この脂肪にも大きく分けて、「皮下脂肪」と「内臓脂肪」というものがあり、特に「内臓脂肪」を減らすことはかなり容易だということです。つまり、特に中年男性に多く見られる”ビール腹”の場合は、有酸素運動などで極短い時間で「内臓脂肪」を減らすことが可能で、結果的にお腹が”部分痩せ”することになるのです。
反面、「皮下脂肪」が付き過ぎてしまっている人の場合には、なかなか”部分痩せ”することは困難になってしまいます。この場合、どうしても”部分痩せ”したいのであれば、「脂肪吸引」や「脂肪溶解」といった、手術という方法を取らざるしかないのです。
肥満の原因が死亡ではなく、”むくみ”である場合には、極々簡単に”部分痩せ”は成功しているようです。何故なら、むくみとは病気が元になっていない限り、水分の摂り過ぎが主な要因であるため、その対処のしかたはとても簡単なことだからです。
むくみが肥満の原因である人の場合、比較的”部分痩せダイエット”には成功しやすい傾向にあると言えます。
脂肪は特定部分に蓄積しやすく、全身から消費されていく!
私たちの体の中には、脂肪を増殖させる”PPARγ”というタンパク質があって、脂肪を特定の部分にたまり易くし、全身から消費させています。
”PPARγ”というのは、「ピーピーエイアールガンマ」と読み、和訳すると”ペルオキシソーム増殖因子活性化受容体ガンマ”となります。主に脂肪組織の中に分布して、脂肪細胞を分化(つまり増殖)させることに関係しているのです。
その働きの流れはこうです。①摂取カロリーの余剰→②余剰カロリーの脂肪細胞への蓄積→③成熟脂肪細胞への成熟→④”PPARγ”を放出して脂肪細胞を分化(増殖)→⑤「④」項の繰り返し、とどんどん脂肪は増えていきます。
この時、脂肪はお腹や足(太もも)などの付きやすいところに溜まっていきます。逆にダイエット(食事制限)などで脂肪が消費される時には、多く蓄積しているところからではなく、全身から減らしていくため、体重は軽減されたとしても、”部分痩せ”にはならないのです。
”部分痩せ”を成功させるポイントはたったの二つデス!
多くの女性が強く願う”部分痩せ”を成功させるポイントは、たったの二つです。
その二つのポイントは、次のようなことです。
- 痩せたい部分に筋肉を付ける!
- 規則正しい食事を摂る!
ダイエットによって脂肪を減らして痩せたとしても、筋肉も一緒に減ってしまうと、その部分が垂れてきて恰好が悪くなってしまいます。ある意味、ダブついている見た目は”太っている”という印象も与えてしまうことでしょう。
そのため、脂肪を減らしたらそれに見合った分の筋肉を付けることが重要になってくるのです。”部分痩せ”したところに筋肉を付けると、ダブつくことはなくなり、引き締まった見た目がより一層痩せた印象を与えてくれるのです。
そして、いくら痩せたいからと言って、ほとんど必要な栄養を摂らずに病的に痩せてしまっては、どうしようもありません。摂取する食べ物の総量・総カロリーを制限しながら、ビタミン・ミネラルなど必須栄養素をバランス良く、規則正しい食事を摂ることが、運動と合わせて行なう痩身の基本なのです。
山口大学で検証が行なわれた”部分痩せ”の真実がここにアル!
山口大学の結論から言うと、痩せたい部分だけ脂肪を減らす”部分痩せ”は不可能としています。しかし、脂肪分解で”部分痩せ”は出来なくとも、痩せたい部分の筋肉を鍛えると、その部分が引き締まり、結果的に細くなる(痩せる)というのです。
痩せるために有効な運動には、次のように3つのものがあると言います。
- 有酸素運動
- 筋力トレーニング
- ストレッチング
有酸素運動は、身体に蓄積した体脂肪を燃焼して、基礎体力を付けるのに効果を発揮します。ウォーキング・ジョギング・水泳などが一般的ですが、普段の生活の中でキビキビと歩くように心がけることもこの運動になるといいます。
筋力トレーニングは、筋肉を鍛えて増強させ、女性には特にうれしいシェイプアップに効果を発揮すると言い、腹筋運動などで筋肉を付けていけば、更に運動が容易になり痩せやすい身体へと変化します。筋肉を付けたいところを意識することが、この運動でのポイントになります。
ストレッチングは、筋肉と関節を柔軟にして、ケガの予防と筋肉の疲労回復に効果を発揮します。運動前に行なう準備体操や運動後の整理体操がこれで、効果を高めるポイントは次のような4つになります。
- 反動をつけずに徐々に体を延ばす。
- 痛くない程度にリラックスして行なう。
- 息を吐きながら行なう。
- 一つのポーズに15~30秒かける。
この報告の中では、具体的に部分別(ウエスト・お腹・ふとももの裏側・胸(バストアップ)・二の腕)の運動例も紹介されていました。
難しい事は分かっていても、やっぱり”部分痩せ”したい女心
”部分痩せ”は不可能で、本当のところは全体的に痩せて、必要な所には筋肉を付けて、見た目をスッキリさせて部分的に痩せて見せるというのが真実のようです。
それでもやっぱり”部分痩せ”はしたいと言うのが女心というものでしょう。あるサイトのアンケートでは、30才前後(いわゆるアラサー)の女性が”部分痩せ”したい部分は次のようなところだとされていました。
順位 | ”部分痩せ” したい部分 |
割合 (複数回答) |
---|---|---|
1位 | 太もも | 46.9% |
2位 | お腹 | 44.0% |
3位 | お尻 | 21.7% |
4位 | 顔 | 18.9% |
5位 | ふくらはぎ | 17.1% |
6位 | 二の腕 | 14.9% |
7位 | 背中 | 6.9% |
以上のランキングを見て、そうそうと同感している人も多いことでしょう。とにかく、”部分痩せ”したい箇所によってそれに応じた痩身の方法が色々あるようですので、自分でできそうな方法を見つけて、無理なく”部分痩せ”に挑戦してみても良いのではないでしょうか。