ダイエット中眠いのはなせ。低血糖からの体調不良が原因かも
人間は、誰もが体が疲れると眠気を感じます。当たり前のことですが、ただ、疲れだけが原因とは限りません。
ダイエットを始めてから、夜どれだけ寝ても昼間もやたらと眠いような状態になってしまった場合、疲れが原因とは限らず、また、そのままにしておいていいものではありません。
下手をすればダイエットの効果は期待できない痩せにくい体質になってしまうこともありますし、酷い場合には糖尿病へと繋がっていくことも可能性としてあります。
眠いのは何が原因なのでしょうか。どうすればいいのでしょうか。
何がいけない?酷く眠いのはダイエットが関係している可能性も…
仕事が忙しいなど、疲れた時は眠いのは当たり前です。寝てもすぐに疲れが取れなかったり、疲労が蓄積されてしまえば、なかなか眠気は取れないかもしれません。
そんな場合とは別に、ダイエットを始めてからやたらと眠いと言うことがあります。夜しっかり寝ても昼間また眠いとなると、単なる疲労ではなく、ダイエットが関係していることがあります。
どんな原因が考えられるのでしょうか。
ダイエットを始めたならば食事の内容が原因のこともある!
ダイエットをする場合、運動を始めてその疲れから眠いということがあるかもしれません。しかしその多くは、食事制限を行ったり、食事の内容を変えた、ということもあります。
眠気を感じる原因で、ダイエットに関係する理由をいくつかあげてみます。
ダイエットに関係する強い眠気を感じる原因
- 低血糖(血糖値の低下)
- ストレスなどによる睡眠不足
- 貧血や女性ホルモンの影響
- 運動の疲れによる疲労
ダイエットで起こる低血糖は、食事制限をすることによって起こる状態です。
現代は、ストレス社会と言われるほどに人々は多くのストレスにさらされています。ダイエットだけがストレスの原因ではないでしょうが、ダイエットを始めてからならば、関係している可能性が大きく、対策をする必要はあるでしょう。
貧血や女性ホルモンが影響する場合は、女性ならば生理の周期が関係していて必ずしもダイエットが直接関係あるとは限りません。と言うのは、生理中は当然貧血になりやすい時期ですし、周期の時期によっては眠気が酷い時期もあります。
ただ、ダイエットによる食事制限や食事の内容によってはホルモンのバランスが余計に崩れやすく、どうしても眠気を酷くさせる可能性があります。
高齢で病気にかかりやすい人だけの問題ではない!低血糖とは
これらのいくつかある眠気の原因の中でも一番要注意なのは、低血糖の場合です。
よく健康や病気の話で出てくる血糖値。ダイエットは関係ないかと言うとそうではなく、ダイエットのやり方や食事の摂り方によってはとても関係します。
ただ、血糖値と言う言葉は知っているが実はよく理解していないという人もいるかもしれません。そもそも血糖値とは何なのでしょうか。
血液中にあるブドウ糖の濃度を表す指標になります。人間は、ご飯等(炭水化物)を食べると体の中で分解吸収されてブドウ糖になり、血液の中に入ります。食事で炭水化物を摂ると血糖値は上がり、運動などでブドウ糖が消費されたり空腹になると血糖値は下がります。
ブドウ糖は人間のエネルギー源になり、血液中では一定に保つ必要があります。
よく知られている糖尿病は、インスリンが減少、または働きが悪くなって高血糖が続くことで起こる血液の病気です。糖尿病が悪化すると脳卒中や心筋梗塞、失明や人工透析が必要になったりと、合併症が起こる可能性が高くなります。
血糖値を下げる働きをするホルモンです。この働きをするのはインスリンのみで、膵臓から分泌されます。
血糖値がどう関わってくるの?ダイエットと血糖値の関係について
また、食事の内容によっては血糖値の乱高下というのが起こります。
これは、食事によって血糖値が急激に上がり、その後、血糖値が急激に下がることです。
要は、一度にたくさん食べたり早食いによって血糖値が急上昇した時に、今度はインスリンの分泌が過剰に起こって急激に下げようとするのです。これもまた強い眠気の原因になります。
ダイエットでは、栄養面で見ると偏った食事内容になったり、空腹時が長時間になるような方法もあります。
低血糖になるのは、主に空腹時です。
しかも、空腹が長時間になると食後、血糖値が急上昇しやすくなります。この点から見ると、ダイエットのやり方によっては低血糖を招きやすくなったり乱高下になりかねないのです。
ちなみに今、健康番組等でよく耳にする「血糖スパイク」は、血糖値が急上昇することを指し、糖尿病を招く心配があり、注意が呼び掛けられています。
眠いのはもはや体調不良に陥る前兆?痩せる効果もあまりない
そもそも低血糖であろうがストレスから来ようが、眠いという段階で体調が良いと言えない状態なのはわかると思います。と言うことは、眠気が続くような状態では、ダイエットをしてもあまり意味がありません。
低血糖になってしまえば、インスリンの分泌が悪くなってしまうのですが、脳にはどうしてもブドウ糖が必要です。体が糖質への強い欲求を持つようになります。下手をすれば、ここから過食に移行してしまう可能性もあります。
どうすればいい?強い眠気を抑えるのはダイエットにも繋がっている!
眠い原因が必ずしも低血糖とは限らないのですが、血糖値そのものを正常に保つのは健康な体として必要不可欠です。まずは、そこも意識することが大切です。
低血糖が続く場合は、やはり炭水化物(糖質)の取り方に問題がありますし、血糖値が急激に変化する場合は、食べ方や食べる時間を見直さないといけません。
これはダイエットだけの問題ではないのですが、ダイエットによって食事の取り方が変わり、それに伴い眠気を呼ぶようになった場合は、やはりダイエット法を見直す、または補足する行動が必要になります。
食事の取り方によっては血糖値の急激な上昇を抑えることはできる!
もしダイエットによって低血糖を起こしていることが考えられる場合、ダイエット自体を見直さないといけないのかと言うと、確かにダイエット方法を見直す必要はあるかもしれませんが、ダイエット自体を止めなければいけないと言う訳ではありません。
もちろんご飯やパン、麺類などを「全く食べない」と言うのはよくありません。ただ、「控えめに摂る」ぐらいで考えればいいと思います。
また、血糖値の急上昇も良くないので、これらの食べ方を参考にするといいでしょう。
血糖値の急上昇を抑える食べ方
- 野菜→肉・魚→炭水化物(ごはん・パンなど)の順に食べる
- よく噛みながらじっくりと時間を掛けて食べる
- 丼もの・麺類もなるべく野菜がたくさん使われているものを食べる
- 甘いおやつは食後か3時頃がいい
- お腹が空いたら飴を1つ舐める
- 寝る前に空腹を感じる場合はホットミルクを飲む
食べる順番に関しては、血糖値を気にしない場合でも野菜から食べた方がダイエット向きの食べ方になります。
血糖値を気にした場合も、食物繊維が多い野菜は血糖値の急上昇を緩める作用があるそうなので、野菜から食べることをオススメします。
また、よく噛むのは、お腹が膨れやすくて食べ過ぎないという点もありますし、他にも唾液のアミラーゼの力によりブドウ糖の吸収速度を落とすことから、血糖値の急上昇を抑える効果があります。
おやつも食べるならば、食物繊維の影響が残っている食後か、血糖値が下がっている3時頃です。また、3時頃は1日の中で一番脂肪を溜めこみにくい時間帯なので、おやつには最適な時間帯になります。
おやつまでなくてもお腹が空いた場合、飴を1つ舐めるだけでも違います。1つならばカロリーの心配もほとんどありません。寝る前のホットミルクもカルシウムが取れますし、空腹を満たすので同様にお勧めです。
食後は休むよりも体を適度に動かした方が血糖値の急上昇を抑える!
どうしても食後はゆっくりと体を休めたいと思ってしまいますが、食後は軽くでいいので体を動かした方がいいのです。
と言うのは、食後は食べ物を消化吸収しようと胃腸に血液が集まり糖分が流れて血糖値が上がっていくのですが、体を動かした場合、血液が手足の筋肉にも流れ糖分の吸収を遅らせ、血糖値の急上昇を防ぎます。できれば、食後すぐがいいそうです。
「食後に運動するの?」と抵抗があるかもしれませんが、激しい運動ではなく、外食した後に歩いて帰る、エレベーターを使わずに階段を使うなどの軽い運動で構いません。
健康だからダイエットができる!眠いと思ったら体調の管理を意識する
そもそも眠い原因を考えた場合、ここにあげた原因が絶対当てはまるとは限らず、別の部分で病気の兆候であった、ということも可能性としてはあります。
判断は難しい所ですが、ダイエットを行ったらそれに伴い眠気が感じられるようになったならば、やはり上記にあるような原因が大きいと言えます。
血糖値に問題がある場合、糖質になる炭水化物(ごはん、パン、麺類など)の控え過ぎもよくないし、食べ過ぎも血糖値の急上昇を起こすのでよくありません。
他にもストレスが原因ならば、我慢できずに過食に走る可能性も出てきます。これでは、リバウンドを起こしてしまいます。ストレスになると言うことは、ダイエットの方法が合っていない可能性が高いと言えます。
どんなことでもバランスをとるのが一番です。それがまた難しいところですが、体調の変化は、眠気をはじめとする兆候が何かしら出てくるはずです。
ダイエットもいろいろな方法があるので、健康を保ちながら行える方法、自分にあっているダイエット法を見つけるようにしたいものです。