ストレス性胃炎の対処法!違和感を感じたら即受診の心構えと処置方法
仕事のストレスがたまると、胃炎になってしまうことがあります。こういうときは早めに病院へ行って治療してもらったほうがいいのですが、最近では胃に異常がみられないのに、胃が痛む、むかむかするなどの症状をうったえる人が多いようです。
これを気のせいだと思って方っておくと、大変なことになります。ストレス性胃炎の正しい対処法を知っておきましょう。
胃炎はストレスや生活習慣など複数の原因が絡みあって起きる
胃は「胃酸」を分泌して食べ物を消化します。胃を覆っている胃粘膜を溶かしてしまうほど強力な酸性ですが、胃は胃粘膜を守る「胃粘液」も分泌して胃を胃酸から守っています。
胃酸と胃粘液は普段は絶妙なバランスを保っているので本来なら胃が荒れることはありません。
しかし、何らかの原因でバランスが崩れて胃酸が多くですぎると、胃粘液が胃粘膜を充分守ることができずに胃炎になります。
胃炎の原因にとして考えられるのは
- タバコやカフェインなどの刺激物の取りすぎ
- 暴飲暴食
- 睡眠不足、ストレスによる自律神経の乱れ
などがあります。
刺激物や暴飲暴食によって胃に負担をかけていることもあれば、自律神経の交感神経と副交換神経の切り替えが上手くいかず、胃酸と胃粘液のバランスを崩していることもあります。
胃酸が出るのは副交感神経が働いているときですが、副交感神経が働いている時間が長すぎると胃酸が過剰に分泌されて胃があれる原因になるのです。
胃カメラで異常が見つからない!機能性ディスペプシアとは
上記のような症状は医療機関で胃カメラを撮ってもらえばはっきりわかることも多いのですが、胃カメラでは病状がわからない、原因になる病気も見つからないのに胃が痛いということがあります。
この場合は、「機能性ディスペプシア」の可能性があります。
機能性ディスペプシアはピロリ菌の感染、感染性胃腸炎にかかったことがあるなど様々な原因が複合していることが多い症状ですが、こちらも大きな原因の一つにストレスがあるといわれています。
機能性ディスペプシアは、おおきく2種類に分類されます。
- 食後愁訴症候群
- 心窩部痛症候群
気の病で片付けてはいけない!適切な治療を
やっかいなのは、胃カメラでは原因がわからないため、見過ごされてしまうことが少なくありません。
しかも、まじめな人ほど「自分の気が弱いからだ」などと思い込んでそのまま放置することで、症状を悪化させてしまうことがあります。胃はストレスに敏感な臓器なので、おかしいと感じたら重症化しないうちに、早めに対処法を考える必要があります。
症状が軽いうちは市販の薬を飲んで様子を見て、改善しなければ病院へ行って医師の診断をうけましょう。
ストレス性胃炎だと診断されたときの対処方とは
病院へ行ってストレス性胃炎と診断された場合は薬を処方されます。薬は3種類あり、
- 胃酸の分泌を抑える
- 胃液を中和する
- 胃の運動を改善する
の効果があるいずれかを処方されることになります。薬は医師がその人の症状を診て適切な薬を処方します。一度に何種類も処方されることもありますが、薬を飲む量、時間、回数は医師の指示通りに服用するようにしましょう。
食事の改善は自分でできる対処方!食事を見直せば胃は改善される
ストレス性胃炎は胃に余計な負担をかけないことも重要です。食事内容を見直しましょう。揚げ物、炒め物、生クリームやバターのたっぷり入った洋菓子、ナッツ類など油分の多い食べ物は極力さけましょう。
コーヒー、タバコ、アルコールや辛い食べ物、炭酸飲料、冷たい飲み物など胃に強い刺激を与えるものも避けるようにしましょう。
また、忙しいからと言って早食いするのもよくありません。よく噛んで香りや味しっかり感じながら食べると脳が刺激されて、胃の動きが活発になり、消化がスムーズになります。
食事の回数は3回でなくてもかまいません。量も食べ切れなかったら無理に食べず、体調をみながら自分に合った回数と量で食べるようにしましょう。
ストレス性胃炎は早めに受診して不安要素を取り除こう!
胃炎は気にしすぎると、それがストレスになって余計に悪化してしまうこともあります。
市販の薬を飲んで症状が治まらなかったら、早めに受診しましょう。
「重症な病気かもしれない!」と自分の中だけでクヨクヨしていると、余計に悪くなってしまうこともあります。
また、食事はできるだけ楽しんで食べるように心がけましょう。家族や友人と話しながら食べたり、リラックスできる音楽をかけながら食べるなど、胃炎から意識をそらして楽しく食べれば胃炎と付き合いやすくなります。
治療が長期化することもあるかもしれませんが、自分の生活に負担をかけないペースで、あせらず対処していきましょう。