ダイエットで心を病む人が急増!痩せても満足できない原因は…
ダイエットで心を病む人が増えてきています。自分の理想の体型と今の自分がかけ離れているのが嫌で、無理なダイエットをくり返した挙句摂食障害になったり、最悪の場合はうつ病などの心の病を発症してしまうこともあります。
とくに日本の10代、20代の若い女性は、とくに痩身願望が強いといわれています。肥満は確かに見た目も健康にもよくありませんが、あまりに痩身願望が強すぎても心身の健康を損ねてしまいます。
なぜ若い女性はダイエットに振り回されてしまうのでしょうか?そこには現代ならではの事情が隠れていました。
完璧主義者はダイエットに失敗する確立が高い!その理由とは
何の目標も持たずにダイエットする人は、まずいないと思います。最初は『3ヶ月で〇kg痩せる!』固い決意で始めるのに、なぜかいつも途中で挫折…。こんな悪循環に陥っている人は意外と多いようです。
このループに嵌ってしまう人は、意外にも自他ともに認める『完璧主義者』が多いといわれています。
完璧主義者は、とてもまじめな人です。仕事も勉強も自分の計画通りに進めようと一心不乱に頑張ってしまいます。でも、こういう人は精神的にとても脆い一面を持っています。
少しでも自分の計画に狂いが生じたり、邪魔が入ったりすると、もうダメ!と自暴自棄になったり現実逃避してしまい、今までせっかく努力してきたことを投げ出してしまいます。
ダイエットでも同じことが言えます。ダイエット中に急な会食や飲み会が入ると、ダイエットに失敗してしまうのではないかと、心配になり、ストレスで仕事や勉強に集中できなくなることが少なくありません。
甘いものは絶対食べないと決めていても、食後にアイスクリームをほんのの少し食べただけで、『自分は意思が弱い』と落ち込んでしまって、結局1Lパック入りのアイスクリームを平らげてしまう、といったことをくり返してしまうのです。
完璧主義の女性はダイエットをきっかけに摂食障害を起こす確率が高いという研究報告もあります。
ダイエットは停滞期などもあり、自分の思ったとおりに体重が減っていくことはまずありません。小さな数字の増減にこだわっていると、疲れてしまいます。あまり短期間でがんばろうとせず、気長に続けていきましょう。
また、自分の好きなものを食べていい日もつくるなど、適度に自分の作ったルールを緩めてストレスをためないダイエットを実行するようにしましょう。
体重にこだわるのは無意味?ベスト体重は自分の体感で決めよう!
肥満度をあらわす指数の一つにBMIがあります。体重を身長の二乗で割って数値を出し、自分が痩せているのか、肥満なのかを見ることができます。自分の身長と体重を入力するだけで、一瞬で計算できるwebもあります。
身長158cm、体重48kgの人を例にとって計算すると、
となります。標準値は18.5~25とされていますから、この人の体重は適正範囲内ということになります。判定基準は国によって微妙に違います。日本は30以上が肥満とされています。
しかし、BMIは信頼性に疑問の声も上がっているのも事実です。
アメリカの研究機関が身長175cm、体重78kgのニューヨーク在住の男性をスキャンしたところ、BMI数値は同じ25.4であるにも関わらず、体を構成する水分、脂肪、骨の割合が一人一人まったく違ったのです。
筋肉質で脂肪が少ない人もいれば、筋肉より脂肪が多く、お腹がポッコリ出ている肥満体型の人もいました。足だけが非常に重いという男性もいたそうです。
BMIは単純に体重と身長のみで数値を出すため、筋肉質のアスリート体型でも、内臓脂肪がたくさんついた肥満体型も数値の上では軽度の肥満になってしまいます。
体重だけでダイエットの成否を判断するのは危険です。極端な食事制限で短期間でBMI数値が標準域まで減ったとしても、健康に悪影響を及ぼしている可能性があります。ダイエットは目先の数字にとらわれず、自分の体調と相談しながら進めていきましょう。
SNSの長時間利用は危険!コンプレックスで心を病んでしまうことも
フェイスブックやインスタグラムに自撮り写真をアップしている芸能人は多くいます。若い女性に人気のモデルやタレントの自撮り写真はつねに注目の的です。
文最近、こうした写真を頻繁に見ることが摂食障害に繋がる可能性が高いことがわかってきました。
オーストラリアでの研究によると、フェイスブックで友人や有名女性芸能人と自分を比較する頻度が高い女子大生は、自分の容姿にコンプレックスを持ちやすいことがわかりました。アメリカで女子中高生に対しておこなった調査でも、似たような結果が出ています。
フェイスブックに頻繁に自撮り写真を投稿している生徒は、自分の見た目に強い不満をもっていたり、過剰な痩身願望をもっていることが判明したのです。異常に細い体型のモデルやタレントの写真を長時間見ることでも自分の容姿に対する不満が増大することも報告されています。
日本でも若い女性の摂食障害が急激に増えてきています。とくに10代の女性は年々増加しており、若年化が進んでいることが指摘されています。
SNSが苦痛に感じるようであれば、少しづつでいいので距離を置く時間を増やしましょう。SNS意外にも楽しいことはたくさんあります。何か自分が楽しく打ち込める趣味やスポーツをみつけて、人目にさらされる重圧から自分を解放してあげましょう。
誰でも見た目には何かしらコンプレックスを持っています。しかし、コンプレックスというのは自分以外の人には驚くくらい伝わっていません。要はただの思い込みということです。無用なダイエットで自分をすり減らすのはやめましょう。