ボイストレーニング(腹式呼吸)でダイエットはできるのか!?
ダイエットをとりあげたテレビやネットなどでは、ホントいろんな方法が紹介されていますよね。
少しでも気になった方法があると、ちょっと試してみて、実際やってみたら思った以上に大変だった・・・。あるいは全然効果が出なかった・・・。そんなこと、ありませんか?
今回、ちょっと気になるダイエット法があったので紹介しようと思います。その名も「ボイストレーニング(腹式呼吸)ダイエット」。
果たして、本当に効果があるのでしょうか?そしてどんな方法なのか、気になった方はぜひ読んでみてくださいね。
ボイストレーニング(腹式呼吸)のメカニズム
「ボイストレーニング」と聞くと、なんだか歌の練習でもしないといけないのかと思ってしまう人も多いのではないでしょうか。確かにボイストレーニングは腹式呼吸を使う、歌うことではとても大切な要素なのですが、なにも歌を歌わなくてもこれはできます。
その方法に触れる前に、まずは腹式呼吸がどのような仕組みなのかについて触れてみたいと思います。
呼吸には大別して「腹式呼吸」と「胸式呼吸」があります
人の呼吸には、「腹式呼吸」と「胸式呼吸」の2種類があります。一般的に女性は胸式呼吸、男性は腹式呼吸が多いと言われています。
違いは、胸式呼吸は肋骨を広げたり閉じたりして行う呼吸で、腹式呼吸はお腹を出したり引っ込めたりして行う呼吸になります。
今回は、腹式呼吸に着目しているので、胸式呼吸は割愛してお話ししますね。
腹式呼吸のメカニズム
腹式呼吸はお腹を出したり引っ込めたりして行う呼吸とお話ししましたが、これによって身体のどの部位を使うかというと、「横隔膜」になります。
つまり、腹式呼吸は横隔膜を上下に動かして行う呼吸法とも言い換えることができますよね。
この横隔膜の場所は、肺の下、胃や肝臓、脾臓、すい臓といった臓器の上にあります。息を吸うと肺が大きくなって、横隔膜が下へ動いて下部の臓器を圧迫し、息を吐くと上へ動いて肺を縮めて下部の臓器の圧迫を和らげます。
画像1
http://ameblo.jp/espressivo1214/image-11370430038-12218800259.html
余談ですが、横隔膜は焼き肉で言うところの「ハラミ」のことで、哺乳類しか持っていません。また、しゃっくりはこの横隔膜がけいれんして起こる現象なんですね。
横隔膜の上下運動が腹筋に刺激を与えます
この横隔膜の上下運動は、腹筋とも連動していて、腹式呼吸を繰り返し行う事で、腹筋を弛緩させることから運動をしているのと同じようになります。また、先に述べたように内臓を刺激するので、ボイストレーニングとしてだけでなく、ヨガなどの健康法にも取り入れられています。
ちなみに方法はいたって簡単! 「鼻で息を吸って口で吐く」もしくは「鼻で吸って鼻で吐く」だけです。とても簡単に書いてしまいましたが、口だけで行う「口呼吸」ではないということなんですね。
このときにお腹・・・お腹に意識を集中して行うと効果倍増です。
ボイストレーニング(腹式呼吸)を体に覚えるコツ
では次に、表題にもなっている「ボイストレーニング」と腹式呼吸の関連性についてお話ししますね。先にも述べましたが、ボイストレーニングは何も歌うことだけではありません。日常生活で会話をするときにだって、活用することができますよ。
腹式呼吸を使ったボイストレーニング法
とはいえ、いきなり日常会話で身につけようとなると、なかなか腹式呼吸が身につかないことが多いかと思います。そこで、ボイストレーニングから比較的簡単にできるトレーニング法を紹介しますので、ぜひトライしてみてくださいね。
まずは呼吸だけで行う方法でトレーニング!
いきなり声を出しておこなってもいいですが、まずは腹式呼吸で身体のどの部位を動かし、どのようにして呼吸をするのかを身につけた方がいいでしょう。遠回りが実は近道だったりしますからね。
まず、背筋を伸ばします。 親指と人差し指で輪っかを作り、口を丸めて輪っかの中に入れます。 この状態で、ゆっくり息を吐いていきます。 もうこれ以上吐けないところまできたら、お腹の力を使ってもう一押ししましょう。 本当に吐けなくなったら、お腹の力を緊張させたまま5秒間停止します。 そして、お腹を楽にします。
引用元:エイベックスボーカルスクール
この繰り返しは、腹式呼吸で使う筋肉のトレーニングになります。
呼吸が身についたら今度は発声して行う方法でトレーニング!
呼吸法が身についたら、実際に声を出してみましょう。コツは一定の音を出し続ける(これを「ロングトーン」と言います)ことです。
どの音程でも構いませんので、同じ息の強さで最後まで吐いていきます。 息を吐ききるあたりで息がぶれがちになりますが、最後まで一定の強さで吐ききれるように練習しましょう。 吐ききれなくなったら、お腹を緊張させた状態でしばらくキープするとより効果的です。
引用元:エイベックスボーカルスクール
この繰り返しによって、腹式呼吸を身体に覚えさせていきます。
これらのトレーニングによって腹式呼吸が身につくと、なんと声にもハリが出たり、音域も広がるので、お友だちとカラオケに行ったときのレパートリーが増えますよ、きっと(笑)。
ちなみにこれらの方法を、1日10分~20分程度繰り返して行うのがいいでしょう。テレビを見ながらでも、本を読みながらでもこれなら簡単にできますよね?
ボイストレーニング(腹式呼吸)とダイエットの関係
では、いよいよ本題ですね! 先の練習で身についた腹式呼吸がダイエットとどのように結びついているのか? これについてお話ししますね。
腹式呼吸は筋トレにもなっています
腹式呼吸が下部の臓器を圧迫したり、腹筋の弛緩運動になるということは先にお話しした通りですが、実はもう1つあるんです。
腹式呼吸でお腹を膨らませたり凹ませたりすることで、インナーマッスルを鍛えている効果が得られるんです。同時に深く息を吸うので新鮮な酸素を多く得られ、これが筋力の増加に貢献してくれます。
臓器への刺激とインナーマッスルのトレーニングは新陳代謝の促進にも効果があり、これがすなわちダイエットに効果が出てくるわけです。
腹式呼吸で痩せやすく、太りにくい体質へ
また、基礎代謝があがるということは、それだけ1日の消費カロリーが増えるので、これがすなわち「痩せやすい体質」になるというわけです。
とはいてどんなに効果が期待されても、もちろん食べ過ぎたら本末転倒ですよ(笑)。
特に腹式呼吸は主にお腹周りの運動(実際には大胸筋も使っています)なので、お腹周りのシェイプアップに効果的なんです。お腹周り・・・つまり腹筋を使うことになるので、これは期待大ですね!
また、臓器も刺激を受けることから、便秘の改善にも効果があると言われています。
腹式呼吸はリラックス効果もあり!?
ちょっと補足になりますが、腹式呼吸はダイエットとは別に、リラックス効果も言われているので少し触れておきますね。
緊張していたり、イライラしていたりするとき、気持ちを落ち着かせようとして深呼吸をすることありませんか? この深呼吸と同じように、腹式呼吸で深く息を吸うことで副交感神経が優位に働いてリラックスできると言われています。これにはびっくりですね(笑)。
ただ、これにはちゃんと理由があって、深呼吸は深く息を吸って、新鮮な酸素を取り入れ、腹式呼吸も同じように深く吸って新鮮な酸素を取り入れています。大きな違いは「お腹(横隔膜)を使って呼吸をしているか」だけなんです。
歌だけでなく、多くのスポーツ選手が腹式呼吸を使っているのも、ここ一番という時に冷静に対処できるように集中するためでもあるんです。
ボイストレーニング(腹式呼吸)でもダイエットできました!
さて、これまでお話してきました腹式呼吸ですが、今までの流れや効果などをここでまとめておきますね。
腹式呼吸は横隔膜を使った、お腹の運動
腹式呼吸は横隔膜の上下運動による呼吸法で、意識して行うとお腹が膨らんだり凹んだりします。このお腹の動きが自覚できないときは腹式呼吸がまだ未完全ということですね。
コツは横隔膜を使ってゆっくりと、
- 鼻で息を吸って
- 口から息を吐く(鼻からでもよいです)
- 横隔膜の上下運動によりお腹が動くので、腹筋運動に
- 腹筋を使うことによって、お腹周りのシェイプアップに
- 横隔膜の上下運動が臓器に刺激を与えるので、便秘予防に
- インナーマッスルを鍛える効果もあり、これによって筋肉量の増加
- 筋肉量の増加により、基礎代謝アップ
- 基礎代謝のアップにより、太りにくく、痩せやすい体質に
- 副交感神経が優位に働いてリラックス効果が
-
横隔膜がいまいちピンと来ないときは、お腹に意識を持っていくといいでしょう。
腹式呼吸によって期待される効果
腹式呼吸によって期待される効果は次の通りです。
なんかすごいいっぱいありますね・・・(笑)
腹式呼吸は日常生活でも使えます
これまでお話した腹式呼吸は、日常生活でも十分トレーニングできるものです。もっとも、職場でいきなり声を出すわけにはいきませんが、横隔膜を使うことに意識して呼吸をすることは、デスクワークしながらでもできますよね? しかも簡単です。
いかがでしたでしょうか? 腹式呼吸はなにも歌だけではなく、ちょっと呼吸方法を変えるだけなんだと、ご理解いただけたのではないでしょうか。呼吸法を少し変えるだけで、たくさんの効果が期待される腹式呼吸、ぜひトライしてみてくださいね!
ただ1点、忘れないでいただきたいのは、これに限らず多くのダイエット法が効果を表すのには個人差があります。すぐに効果が出る人もいれば、なかなか効果が現れない人も当然いますので、焦らず楽しみながら実践されることをお勧めします。