白ワインを飲むと痩せるって本当?白ワインの成分と体への影響を調査

”白ワインを飲むと痩せることができる”というお話があると言います。お酒にはビールを始めとしてどこか太ってしまうというイメージがあるのですが、本当に白ワインで痩せることなどできるのでしょうか。

お酒の中には太りやすいものとそうではないものがあることや、お酒のカロリーが太る原因とはならない種類のものであること、お酒で太るのはカロリーのせいだけでは無いということを説明します。

そして、白ワインに含まれる”健康成分”のことと、その中でも痩せる効果を生み出す成分について説明をしていきたいと思います。しかし、お酒である白ワインも良いところばかりではなく、その飲み方にも注意する点があるということもお伝えします。

”太りやすいお酒”の仲間・白ワインで痩せるという話がアル!

何かしら上品な雰囲気を持つワインは、一般的には”太りやすいお酒”の仲間と考えられていますが、それとは反対に白ワインには痩せる効果があるというお話も存在しているのです。

一口にワインとは言っても、主なものに白ワイン・赤ワイン・ロゼワインの3種類がある他、スキンコンタクトワイン・発泡ワインと分類されるものもあります。その主成分は水・エタノール・各種の有機酸・糖・グリセリン・アミノ酸・核酸・タンニン・炭酸ガスなどとなっています。

白ワインというのは、白ブドウなどの色の薄い果皮のブドウの果汁だけを発酵させたもので、その名のとおりほぼ無色の見た目となっています。通常は酸味が強く魚料理に合うとされてはいますが、デザート用としてとても甘いものまで、その飲み口には広い幅があります。

一方、赤ワインは黒ブドウ・赤ブドウなどの果実を発酵させた、見た目が赤い渋み成分タンニンを多く含んだワインで、一般的には肉料理に合うとされています。そして、ロゼワインはピンクワインとも呼ばれるように、白と赤の中間的な見た目のワインで、白ワインと赤ワインの中間的な作り方をするのです。

白ワインに関しての”痩せる”話題としては、次のようなものが見受けられます。

  • 白ワインで痩せた!
  • ビールは太る⇔白ワインは痩せる
  • デトックス効果:赤ワイン<白ワイン
  • ダイエット中の白ワイン
  • 白ワインの健康効果
  • 白ワインの美容効果

”太りやすいお酒”とはビール・ワイン・日本酒・カクテルなど

一般的に”太りやすいお酒”と言われているものは、「醸造酒」という種類に分類されるお酒です。ビール・ワイン・日本酒などがこれに属し、”オジサン”イメージのビールを除けば、どれもこれも女性が好んで飲んでいるようなお酒がこれにあたるのです。

「醸造酒」というのは、お酒の原料になるものを酵母を使って発酵させるもので、度数はあまり高くすることができません。そして、製造の過程でいろいろ雑多なものが混合し実に良い旨味を出す反面、解毒分解が遅くなるという特徴があります。

醸造酒の中でも、原料に多くの糖分を含んでいて酵母だけで発酵できるものは「単発酵酒」というものに分類されます。これには糖分を含む果実などを原料にしたワイン(ブドウ酒)・シードル(リンゴ酒)・馬乳酒などがあるのです。

対して米や麦などを原料として、デンプンから糖、糖からアルコールへと発酵をすすめるものは、「複発酵酒」というものに分類されます。そして、この糖化と発酵を順に行ったものをビールに代表される「単行複発酵酒」、同時に行ったものを日本酒に代表される「並行複発酵酒」と言うのです。

”太りやすいお酒”にはもうひとつ「醸造酒」ではないものも含まれています。それがカクテルで、これはベース(基酒)となるお酒に、他のお酒やジュースなどを混ぜて作る”混酒”で、微妙に変えたレシピによって数百から数千を超える種類が存在しています。

カクテルに関しては、非常に多くの糖分が入っていて甘く飲み易いため、多くの女性が好むところですが、痩せることを目指している方には飲み方を考えた方が良いお酒です。

”太りにくいお酒”とはウィスキー・ブランデー・焼酎・泡盛など

一般的に”太りにくいお酒”と言われているものは、「蒸留酒」という種類に分類されるお酒です。ウィスキー・ブランデー・焼酎・泡盛などがこれに属し、どちらかというと”オジサン”イメージのお酒が多いようです。

「蒸留酒」というのは、「醸造酒」を蒸留して作ったもので、”スピリッツ”とも呼ばれ、高い度数のものにすることができるうえに、水を加えて度数を低く調整することもできます。そして、世界各地に、製造する地域環境に応じたものが数多く存在しているのが特徴です。

ウィスキーの原料は大麦・小麦・ライ麦・トウモロコシ、ブランデーは各種の果実で、焼酎は米・麦・サツマイモ・黒糖・ソバ・栗・トウモロコシ・酒粕・糖蜜、泡盛はインディカ米となっています。

蒸留酒は醸造酒と違って製造途中で混ざるものが少ないため、体内においての解毒・分解が早く進みます。お酒を飲むのであれば、できることなら、「醸造酒」や甘いカクテルを飲み続けるのではなく、「蒸留酒」も合わせて飲んだ方が良いのではないでしょうか。

お酒のカロリーは”エンプティカロリー”だから本来太りにくい!

栄養学の世界において、”エンプティカロリー”という表現があります。”エンプティ”=”空っぽの”カロリーということで、固形脂肪・添加された砂糖以外の栄養素が極めて少ない食品のカロリーを指して使われるものです。

主にエンプティカロリーで構成される食品は、そうではない食品に比べてビタミン・ミネラル・抗酸化物質・アミノ酸・食物繊維などの栄養分が極端に欠乏しています。ケーキ・クッキー・キャンディ・アイスクリーム・ゼラチン・砂糖入り食品・マーガリン・ショートニング・ビール・ワインなどにこのカロリーが含まれていると言います。

以上のように、ワインを含むお酒類はエンプティカロリーを含んでいることから、太ってしまうというイメージとは逆に脂肪の蓄積が少なく、太りにくいものなのです。

アメリカの農務省では、”少量のエンプティカロリーは良いが、殆どの人は健康を害する量を摂取している”と助言をしています。これは、バランス良く栄養を摂取することで、病気から身体を守り、健康な免疫系の維持ができるということを意味し、エンプティカロリーで健康的に痩せることができることはできないと言っているのです。

お酒を飲んで太るのはカロリーだけでなく飲み方にも原因がアル!

実は、お酒を飲んで太るのは、そのカロリーにばかり原因があるのではなく、その飲み方に原因があるのです。

その原因というのは、次のようなものです。

  • 飲み過ぎ
  • 甘いお酒
  • 油っこいおつまみ
  • シメの食べ物

お酒の好きな人は、ついつい飲み過ぎてしまいがちです。特に女性は甘くてカロリーの高いお酒を好むでしょうし、誰でも油っこいおつまみや食事を一緒に取りたくなるものです。

いくらエンプティカロリーの多いお酒ではあっても、飲みすぎてしまっては脂肪は蓄積されていってしまいます。また、身体の機能として、お酒を飲むとそのアルコールの分解が優先されて、おつまみなどの食べ物の消化吸収は後回しになって、結果的に脂肪として蓄積されることとなるのです。

また、お酒というのは罪なもので、酔いが回ってくるとしだいに自制が効かなくなって、アルコール分解で疲れた肝臓の機能も低下して満腹感が欠如し、最悪なシメのラーメンやお茶漬けに手を出してしまうということになってしまう事もあるでしょう。

このような状況が、お酒のエンプティカロリーなどの”太らない”効能を低下させ、結果的に太らせているのだと考えられます。

白ワインには多くの”健康成分”が含まれている!

一般的なお酒として見ていくと痩せることに対してはあまり分がいいとは言えなさそうな白ワインには、ダイエット効果を含む”健康効果”を生み出す”健康成分”がたくさん含まれているのです。

その”健康成分”と”健康効果”には、次のようなものになります。

健康成分 健康効果
ポリフェノール ・美容効果
有機酸 ・便秘解消
・消毒効果
カリウム ・むくみ解消
・デトックス効果

ポリフェノールは、特に赤ワインに多く含まれていることで知られていますが、白ワインのポリフェノールは赤ワインよりも少ないながら、抗酸化作用などの健康効果に関して性能が良いと考えられているのです。

実は、白ワインのポリフェノールの分子量は赤ワインに比べて小さいため、胃や腸からの吸収性が高く、抗酸化作用をすばやく起こすことができるのです。特に、日本産の甲州種の白ワインでは、低分子ポリフェノールがふんだんに含まれているのだそうです。

白ワインのポリフェノールはカルシウムの吸収を促進して血行を良くし、冷え症を改善する効果も表します。そして、肌の新陳代謝を活性化して、シミ・シワ・ニキビなど改善する美容効果を表すのです。

痩せる効果を生み出す白ワインの成分”カリウム”の威力

白ワインの”健康成分”の二つ目は”有機酸”です。これは炭酸を主成分とした酸の総称で、それぞれに次のような代表的な用途を持っています。

有機酸 代表的な用途
オレイン酸 ・化粧品原料に多用
リノール酸 ・抗炎症作用
リノレン酸 ・心血管疾患リスク軽減
クエン酸 ・各種サプリメントに多用
アミノ酸 ・健康食品に多用
リンゴ酸 ・飲料や食品の酸味料

白ワインの持つ整腸作用はこれらの有機酸によるもので、腸内の善玉菌を弱酸性に維持して悪玉菌を退治する環境を整えてくれます。また、アルコールとの相乗効果によって、単体のアルコール以上の高い消毒効果を表し、内臓に潜む大腸菌・サルモネラ菌を撃退しているのです。

有機酸の優れた健康効果を越えるものとして、痩せる効果を生み出す白ワイン最大の”健康成分”は、やはり何と言っても”カリウム”でしょう。

白ワインには豊富なカリウムが含まれていて、その利尿作用と新陳代謝を高めて体内の余分な水分を排出させる効果によって、女性の大敵の”むくみ”を改称してくれると言います。むくみの解消、つまりこれが痩せるということなのです。

更に、カリウムには老廃物を排出するデトックス効果も見込めることから、代謝の活発化によるダイエット効果に結びつき、血圧を引き下げてくれる効果も期待できるとされています。

お酒が飲める人だけに有効な”白ワインダイエット”

白ワインを飲んで痩せることを期待するのは良いのですが、最も注意しなければならないことは、この”白ワインダイエット”は、基本的にはお酒を飲む習慣の無い人にはお奨めできないということです。

”酒は百薬の長”という言葉があるとおり、適量のお酒はどんな良薬よりも薬効があると考えられています。その反面で、飲み過ぎると身体には”健康効果”とは逆に様々な悪影響が出てきて、合わせておつまみなどを食べ過ぎると、かえって太ってしまうことになりかねないのです。

また、お酒におぼれてしまう人、体質的にお酒が苦手な人には、如実にお酒の悪い影響が表われてきますので、普段からお酒を飲みなれた人にしかこの”白ワインダイエット”はお奨めできません。

お酒が大丈夫な人も、1日に100~360mℓほどを適量として食事で白ワインを飲み、他のお酒を含めて適度に”休肝日”を設けて、楽しんで”白ワインダイエット”を試してみると良いでしょう。

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